2016年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ 千葉

2016年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ 第3戦開催概要

2016年6月4日と5日に、千葉県千葉市の幕張海浜公園にて、過去11シーズン目となるレッドブル・エアレース・ワールドシリーズの第3戦が開催されました。本大会は今シーズン唯一の開水域でのレーストラックであり、多くの観客が詰めかけました。

開催に至る背景

2015年12月16日、2016年シーズンの開催地となる8都市が発表され、日本での開催が決定しました。開催地と開催時期は当初未定でしたが、2016年1月27日に千葉での開催が正式に決まりました。2日間での入場者数は12万人に達し、その盛況ぶりを証明しました。

選手たちの状況

昨シーズンでの表彰台を経験したオーストラリアのマット・ホールは、背中の痛みが影を落としながらも、理学療法士のもとでの治療やトレーニングを重ねていました。ナイジェル・ラム（イギリス）は、開幕戦の結果が11位だったものの、次戦では3位入賞を果たし、千葉でも上位を狙う意気込みを見せました。

唯一の日本人パイロットである室屋義秀も出場し、昨シーズンの千葉戦では50.779秒というトラック・レコードを樹立しましたが、今シーズンは2戦続けてのDNF（Did Not Finish）を喫しておりました。彼は3戦連続の失格を避けるため、しっかりとした調整を行っていました。

注目の開催日

大会予定通りの日程で行われたものの、6月4日には強風が吹き荒れ、午後の予選は中止となりました。海上でのレースのため、強風と高波の影響を受けた結果、安全が確保できないとの判断が下されたのです。チャレンジャークラスとマスタークラスの参加者たちの組み合わせは、ポイントランキングに基づいて決まりました。

チャレンジャークラスの動向

本大会では、開幕戦と第2戦の勝者であるダニエル・リファとフロリアン・バーガーは参加しなかったものの、前回現地で参戦したフランシス・バロスとクリスチャン・ボルトンが出場しました。ボルトンはフリー練習での好調を維持し、そのまま大会で優勝を果たしました。

マスタークラスの選手たち

ラウンド・オブ・14に進出した選手たちの中では、フアン・ベラルデ（スペイン）が初めてラウンド・オブ・8に進むことができました。室屋義秀はスモークシステムの故障が響きながらも奮闘し、終盤にはファイナル4進出を果たしました。彼は自己ベストのタイムを更新し、その結果自ら初の表彰台を手にしました。

ファイナル4では、室屋は特に優れたパフォーマンスを見せ、激戦の中で勝利を収めることができたのです。この勝利は室屋にとって大きな意味を持っており、チャンピオンシップポイントを15ポイント獲得して4位に上昇しました。

観戦とアクセス情報

今年の大会では、観客への感謝の気持ちを込めたコラボレーションが行われ、レクサスがオフィシャルカーを提供しました。観客席は様々なタイプが用意され、チケットの事前売りが行われましたが、前年より高額になっていました。公共交通機関を利用した観戦の推奨があったため、自家用車の駐車場は用意されておらず、アクセス方法は厳重に規定されていました。

また、浦安市の総合公園では、市民向けにパブリックビューイングが行われるなど、地域の人々もこの盛大なイベントを楽しむ機会が与えられました。

まとめ

2016年の千葉大会は、レースパイロットたちの熱い戦いと多くの観客を巻き込んだ盛り上がりで、多くの記憶に残る大会となりました。室屋の勝利や、他の選手たちの奮闘が織りなすドラマは、エアレースの魅力をより一層引き立てました。

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