2017年アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ

2017年アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ

2017年にトルクメニスタンの首都アシガバートを舞台に開催された第5回アジアインドア・マーシャルアーツゲームズは、正式名称を「The V Asian Indoor and Martial Arts Games」といいます。トルクメン語では「Ýapyk binalarda we söweş sungaty boýunça V Aziýa oýunlary」と呼ばれます。この大会は、アジア各国の選手たちがインドアスポーツや武術・格闘技を中心に競い合う、アジアオリンピック評議会（OCA）主催の複合競技大会です。

開催決定までの道のり

アシガバートでの開催は、2010年12月にクウェートで行われたOCA総会において正式に決定されました。この決定は、トルクメニスタン、そして中央アジア地域全体にとって歴史的な意義を持つ出来事でした。なぜなら、アシガバートが中央アジアの都市として、OCAが主催するこのような大規模な複合競技大会を受け入れるのは初めてのことであったからです。大会のホスト都市としてのバトンは、前回の第4回大会が開催された韓国・仁川の閉会式で、OCA旗がアシガバート市の代表者に公式に手渡されるという形で引き継がれました。

大会開催に向けて、アシガバートでは大規模なインフラ整備が進められました。特に注目されるのは、選手村と競技施設を一体化した巨大なオリンピック村の建設です。この複合施設には、合計30ヶ所を超える多様な競技会場が含まれており、その総工費はおよそ20億米ドルと推定されています。これらの新しい施設は、大会を成功させるための物理的な基盤となり、参加選手や関係者に最先端の設備を提供しました。

大会のスローガン

第5回アシガバート大会では、「健康、インスピレーション、友情（Health. Inspiration. Friendship）」というスローガンが掲げられました。このスローガンは、スポーツを通じて参加者間の健康増進、相互へのインスピレーション、そして国境を越えた友情の育みを促すという大会の理念を簡潔に表しています。選手たちはもちろん、関係者や観客も含め、すべての人々がこのポジティブなメッセージを共有し、大会期間中の精神的な柱となりました。

主な開催施設

大会期間中、様々な競技がアシガバート市内に新設または改修された複数の会場で行われました。主要な施設としては、開会式と閉会式の壮大なセレモニーが執り行われたアシガバート・オリンピック・スタジアムがあります。その他にも、多様なインドアスポーツに対応した競技スポーツコンプレックス、専門的な競技に特化した自転車競技場や格闘技競技場などが利用されました。また、屋外競技場、屋内水泳場、室内陸上競技場、屋内テニスアリーナといった施設も整備され、それぞれの競技特性に合わせた最適な環境が提供されました。これらの施設群は、アシガバートが国際的なスポーツイベントを開催する能力を持つ都市であることを示しました。

インドア・マーシャルアーツゲームズという名称が示す通り、大会では様々なインドアスポーツや武道・格闘技が集結しました。選手たちは、それぞれの競技において最高のパフォーマンスを発揮すべく、日々の練習の成果を競い合いました。

この大会は、トルクメニスタンにとって国際社会におけるプレゼンスを高める貴重な機会となり、スポーツを通じて文化交流と友好促進に貢献しました。

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