2018年茨城県議会議員選挙

2018年茨城県議会議員選挙

選挙の概要と背景

2018年12月9日、日本の茨城県において、県政の意思決定機関である茨城県議会を構成する議員を選び直すための選挙が実施されました。これは、現職の県議会議員の4年間の任期が満了したことに伴う、全議席を対象とする全面改選の選挙でした。

茨城県議会の選挙は、一般的に4年ごとに行われる全国規模の統一地方選挙とは異なる時期に実施されています。これは、1966年に発生した県議会議長選出に関する汚職事件を受け、地方公共団体の議会の解散に関する特例法に基づき議会が自主解散したという特別な経緯によるものです。以来、茨城県議選は統一地方選挙の前年12月に行われるようになり、しばしば翌年の統一地方選挙全体の趨勢を占う上で注目される選挙となっています。

なお、この選挙と同日には、一部市町村で市議会議員選挙や補欠選挙も併せて行われました。

制度の変更点：定数と選挙区

この2018年の選挙では、県議会の定数に重要な変更がありました。従来の63議席から1議席減少し、総定数は62議席となりました。これに合わせて、県内の選挙区の区割りも全体的に見直され、各選挙区に割り当てられる定数も調整されました。また、選挙区の名称についても、従来の形式から、対象となる市町村名をすべて列記する形に改められました。

具体的な変更点として、複数の選挙区が統合されたり、定数が増減した選挙区が見られました。例えば、取手市と龍ケ崎市の一部、高萩市と北茨城市、行方市と潮来市などがそれぞれ統合されて一つの選挙区となる一方、牛久市やつくば市では定数が増加し、日立市などでは減少した選挙区もありました。

選挙データ

選挙は2018年11月30日に告示され、同年12月9日に投票が実施されました。改選議席数は先に述べた通り62議席で、県内には32の選挙区が設けられました。これらの議席を巡り、合計92名の候補者が立候補しました。

全32選挙区のうち、13の選挙区（合計18議席）では立候補者数が定数と同数であったため、無投票での当選が確定しました。

党派別の立候補者数は以下の通りです。

自由民主党：38名
茨城県民フォーラム：5名
公明党：4名
日本共産党：8名
立憲民主党：2名
日本維新の会：1名
無所属（推薦含む）：34名

投票日当日の有権者数は1,705,510名でした。

選挙結果と投票率

無投票となった選挙区を除く19選挙区で投票が行われ、無投票当選者を含めた最終的な党派別の結果は以下の通りです。

自由民主党：34議席を獲得し、無所属候補の追加公認を含めると、議会運営における絶対安定多数を維持する見通しとなりました。しかし、県連幹事長を含む現職4名が落選する波乱もありました。
公明党：立候補した4名全員が当選しました。
茨城県民フォーラム：4議席を獲得し、推薦候補1名と合わせて選挙前の勢力を維持する見込みとなりました。一方、現職幹事長が落選しました。
日本共産党：現職2議席を維持しました。
立憲民主党：水戸市・城里町選挙区で1議席を獲得し、同党として都道府県議会で初めての議席を得ました。
* 日本維新の会：立候補者1名が落選し、議席獲得はなりませんでした。

この選挙の投票率は41.86%でした。これは、茨城県議会議員選挙としては過去最低の記録となります。

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