2019年スペイングランプリ

2019年スペイングランプリの概要

2019年5月12日、カタロニア・サーキットで開催された2019年スペイングランプリは、F1世界選手権の第5戦として注目を集めた。このレースの正式名称は「FORMULA 1 EMIRATES GRAN PREMIO DE ESPAÑA 2019」であり、各チームはヨーロッパラウンド初戦に向けて大幅なマシン改良を行ってきた。

レース前の準備

ピレリが用意したドライタイヤはハード（C1）、ミディアム（C2）、ソフト（C3）の3種類で構成され、最も硬いコンパウンドが選ばれた。特に、メルセデスチームには開幕からの連続1-2フィニッシュ記録をさらに伸ばす期待がかかっていた。一方で、フェラーリはパワーユニットのスペックを前倒しでアップグレードすることを決定した。しかし、カスタマーであるハースやアルファロメオは新スペックの使用を見送った。

また、ルノーも信頼性向上のためのアップグレードに取り組んでいた。これにより、各チームはレースに向けて限界を試すことを迫られた。

フリー走行

フリー走行は、金曜日から始まり、特にFP1ではマックス・フェルスタッペンのマシンにオイル漏れのトラブルが発生。彼は金曜日のトレーニング中にスペック2に切り替えることとなった。FP2では、バルテリ・ボッタスが1分17秒284というタイムでトップに立つも、オイル漏れの問題に直面。この日、メルセデスのドライバーたちは圧倒的な速さを見せつけ、フェラーリ勢を引き離していった。

土曜日のFP3では、再び様々なアクシデントが発生した。セバスチャン・ベッテルがスピンし、ボッタスもスピンを喫した。結局、ルイス・ハミルトンがこのセッションでトップタイムをマークしたが、ジョージ・ラッセルはクラッシュによってギアボックス交換に追い込まれ、グリッド降格を余儀なくされた。

予選

2019年5月11日、予選が行われ、ボッタスがポールポジションを獲得した。コースレコードを更新する1分15秒406を記録し、ルイス・ハミルトンも続いたが、彼はボッタスに634秒遅れの2番手となった。一方、フェラーリ勢、そしてレッドブル勢はメルセデスの速さについていくのが難しく見えた。

決勝レース

決勝は5月12日午後3時10分にスタートし、ハミルトンは好スタートを決めてボッタスを抜き、そのままトップを守り続けた。彼はシーズン3勝目を挙げ、ドライバーズランキング首位に返り咲く結果に。メルセデスは連続1-2フィニッシュを5に伸ばし、対するフェラーリに対して早くも100ポイントのリードを築いた。

フェルスタッペンはレッドブルのマシンで2位に入賞し、今シーズン2度目の表彰台を獲得した。残念ながら、フェラーリ勢はこのレースでも表彰台を逃し、ベッテルが4位、ルクレールが5位となった。

また、ホンダパワーユニットを搭載したマシンの中でもピエール・ガスリーが6位、ダニール・クビアトが9位となり、アレクサンダー・アルボンは11位でフィニッシュし、入賞を逃した。

レース後の展開

この年のスペイングランプリの開催契約は当年までであったが、観客動員の減少が懸念されていた。しかし、8月1日にカタルーニャ州が1年の開催延長を承認したため、来年以降も開催が期待される。レースの結果を見て、多くのファンが次回のレースを楽しみにしていることだろう。

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