2019年愛知県知事選挙

2019年愛知県知事選挙

2019年（平成31年）2月3日に執行された愛知県知事選挙は、現職大村秀章氏の任期満了に伴って実施されました。この選挙は、同年の統一地方選挙を除けば、平成時代において最後に行われた都道府県知事選挙という位置づけになります。

選挙の主な日程は以下の通りです。

告示日：2019年1月17日
投票日：2019年2月3日
* 期日前投票期間：2019年1月18日から2月2日まで

この選挙には、最終的に2名の候補者が立候補しました。一人は、現職として3期目を目指す大村秀章氏です。もう一人は、愛知県労働組合総連合の議長を務める新人、榑松佐一氏でした。

選挙に向けた動きは、投票日の前年から活発化しました。現職の大村知事は、2018年9月27日の県議会本会議における代表質問への答弁で、3期目への出馬を正式に表明しました。これに対し、主要政党の推薦集めが進み、同年11月8日には公明党が、11月17日には国民民主党が、そして12月14日には自由民主党愛知県連が大村氏への推薦を決定しました。年が明けた2019年1月9日には、立憲民主党も大村氏の推薦を決定するなど、幅広い政治勢力からの支援を得る形となりました。

一方、新人候補として出馬を表明した榑松佐一氏は、2018年11月23日に立候補の意向を明らかにしました。榑松氏は、日本共産党をはじめとする市民団体や労働組合の支援を受けて選挙戦に臨むこととなりました。

2019年1月17日の告示日には、事前の表明通り、大村氏と榑松氏の2名が立候補を届け出ました。これにより、選挙戦は事実上、与野党の主要勢力が相乗りする現職候補と、共産党などの支援を受けた新人候補の一騎打ちの構図となりました。

投票は2019年2月3日に実施され、即日開票が行われました。開票の結果、現職の大村秀章氏が圧倒的な強さを見せ、当選を確実にしました。大村氏の得票数は1,774,763票に達し、これは愛知県知事選挙における過去最多の得票記録を更新するものでした。対立候補である榑松氏に対し、大村氏は大差をつけて3選を果たしました。

この選挙における投票率は35.51%でした。投票者数は2,158,949名、当日有権者数は6,080,608人でした。前回の愛知県知事選挙と比較すると、投票率は0.58ポイントの増加となりましたが、全体の投票率としては過去3番目に低い水準にとどまりました。

この選挙結果は、現職の大村氏が幅広い支持層を固めることに成功したことを示しています。一方、投票率の低さは、有権者の関心の低さという課題も浮き彫りにしました。平成最後の知事選挙として実施されたこの選挙は、愛知県の政治において、現職知事の盤石な地位を確認すると同時に、今後の選挙における投票率向上への課題を残す結果となりました。

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