2019年栃木県議会議員選挙

2019年栃木県議会議員選挙

2019年栃木県議会議員選挙は、2019年（平成31年）4月7日に投票が実施され、栃木県議会議員の任期満了に伴う改選が行われた一般選挙です。この選挙は、1947年（昭和22年）4月の第1回選挙以来、一貫して統一地方選挙の一環として実施されています。

選挙の概要

選挙は2019年3月29日に告示され、県議会の全50議席を巡って64名の候補者が立候補しました。この立候補者数は64名で、2007年の県議選と並んで過去最も少ない人数となりました。選挙当時の県選挙管理委員会が発表した2019年3月28日現在の県内有権者数は1,641,447名（男性815,674名、女性825,773名）でした。これは2015年の県議選と比較して18,199名の増加となり、この増加は主に選挙権年齢が引き下げられたことによるものとされています。

定数に対する立候補者数が定数を超えなかったため、投票が行われずに当選者が決まる無投票となった選挙区が6箇所ありました。これらは、足利市選挙区（定数4に対し現職4名）、大田原市選挙区（定数2に対し現職2名）、那須烏山市・那珂川町選挙区（定数1に対し現職1名）、下野市選挙区（定数1に対し現職1名）、芳賀郡選挙区（定数2に対し現職2名）、壬生町選挙区（定数1に対し現職1名）です。特に壬生町選挙区では、2003年の県議選以来、5回連続で無投票当選となりました。これにより、立候補者64名のうち11名が無投票で当選を果たしています。

主要政党の選挙への取り組みとして、自由民主党は立候補した36名全員の当選を目標に掲げました。一方、この選挙が結党後初の県議選となる立憲民主党は、立候補者全員の当選を通じて党勢の拡大を目指す姿勢を示しました。

投票結果と当選者

投開票は2019年4月7日に行われました。総投票者数は510,779名（男性255,198名、女性255,581名）でした。投票率は40.44%（男性40.65%、女性40.23%）に留まりました。今回の選挙では、前述の通り立候補者数が2007年の県議選と並んで過去最小であったことに加え、県政全体で特に有権者の関心を引くような大きな争点が見当たらなかったことから、投票率は前回2015年の県議選の44.14%を下回り、過去最低を更新する結果となりました。一方で、期日前投票を行った有権者は132,394名に上り、これは前回の選挙から30.23％増加しています。

開票の結果、各党の獲得議席は以下のようになりました。

自由民主党：改選前の31議席を維持し、過半数を確保しました。
立憲民主党：改選前の5議席から2議席減らし、3議席となりました。
公明党：改選前の3議席を維持しました。
日本共産党：改選前の1議席を維持し、これにより20年ぶりに2期連続での議席確保となりました。
* 国民民主党：改選前の1議席を維持しました。

特徴的な選挙区の結果

いくつかの選挙区では注目すべき結果が見られました。日光市選挙区（定数2）とさくら市・塩谷郡選挙区（定数2）では、自由民主党が立憲民主党から議席を奪い、それぞれ2議席を独占する形となりました。しかし、鹿沼市選挙区（定数3）では、県議会自民党会派である「とちぎ自民党議員会」の会長を務めていた候補者が6選を目指しましたが落選し、自民党は議席を失いました。また、矢板市選挙区（定数1）では、再選を目指した自民党の現職候補者が、自民党を離党し無所属で立候補した元職候補者に敗れる結果となりました。

立憲民主党は、全国的に見られた党勢拡大の流れに乗り切れませんでした。宇都宮市・上三川町選挙区（定数13）では新人の候補者がトップで当選しましたが、日光市選挙区やさくら市・塩谷郡選挙区では現職候補者が議席を失い、結果として全体で議席数を減らすこととなりました。

この選挙は、立候補者数の減少と争点の希薄さから投票率が過去最低を記録した一方で、特定の選挙区では現職や重鎮が敗れるなど、様々な結果が混在した選挙となりました。

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