2020年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

2020年度新人選手選択会議について

2020年10月26日に実施された2020年度のプロ野球ドラフト会議は、第56回目の開催を迎えました。この年のドラフトは、当初予定されていた11月5日から早めの実施に切り替えられました。理由は新型コロナウイルス感染症の影響で公式戦が延期され、試合の空いている日程を利用したためです。また、特別協賛として大正製薬が参加しました。このドラフトの公式名称は『プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD』です。同社は過去8年間、ドラフト会議の特別協賛を続けています。

ドラフトの進行

2020年度のドラフトでは、2019年から始まった2巡目以降のウェーバー優先権の交互変更ルールが適用され、パシフィック・リーグが優先権を得ました。また、ドラフトの実施方法についても新型コロナウイルスの影響を考慮してリモート形式を採用し、各球団は換気の良い個室から参加しました。無観客での実施となり、特に1巡目の競合選手には代表者が別室で抽選を行う形式が取り入れられました。

2020年9月7日には、NPBの12球団が臨時代表者会議を行い、コロナ対策を考慮した形でドラフトのスケジュールを決定しました。また、アマチュア選手に適用される「田澤ルール」の廃止がこの会議で決まり、これにより元プロ野球選手の田澤純一が指名の対象となりましたが、ドラフトにおいて指名されることはありませんでした。

直前の10月25日、シーズン最終順位に基づき、ドラフトの指名順が確定しました。最終的に2位以降の順番は、その年の対戦成績や過去の順位を考慮して決められました。この結果、中日ドラゴンズと阪神タイガースの指名順が通常のシーズン順位とは異なる結果となった点が注目されました。

新たな試み

特筆すべきは、2020年10月1日から12日までの期間にファンがオンライン参加できる『リポビタンD SPECIAL ONLINE SEAT』が設けられたことです。この試みでは抽選で1000名のファンがドラフト会議に参加し、コロナ禍において新しい形のファン交流が生まれました。

指名選手と育成選手の動向

2020年度ドラフトでは、史上初めて全12球団が育成選手を指名しました。特に巨人は19人もの選手を指名し、その数は歴代最多となりました。ドラフトシステムにおいて、選手の選択はウェーバー順に並び、育成選手がのちに支配下登録されるケースもありました。

中継と視聴

このドラフトはテレビやラジオ、インターネットなど多様なメディアで中継され、視聴者はさまざまな方法で会議の進行を見守ることができました。TBSテレビ系列やCSのスカイAなどで実況が行われ、視聴者にリアルタイムで情報が届けられました。

ドラフトは日本のプロ野球界において重要なイベントであり、新たな才能が発掘される瞬間です。この年も多くの選手が新たな舞台へと進むこととなりました。

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