2021年の阪神タイガース

2021年 阪神タイガースシーズンレビュー

概要

2021年シーズンは、阪神タイガースにとって重要な一年であり、監督の矢野燿大が3年目を迎えた。このシーズンを通して、チームスローガンは「挑・超・頂 -挑む 超える 頂へ-」であった。チームは2020年度のドラフトで近畿大学の佐藤輝明を獲得、他にもKBOリーグからロハス・ジュニアとアルカンタラを補強し、前年の最多セーブを挙げたスアレスも残留した。

シーズン前

開幕前のオープン戦では、阪神は9勝2敗2分けで首位に立ち、佐藤は最多本塁打を記録し、開幕への期待が高まった。

開幕後の展開

神宮でのヤクルト戦では開幕3連勝を記録。4月には首位に立ち、久々の連勝を見せる。特にサンズ、マルテ、佐藤が長打を量産し、打線は絶好調だった。投手陣も青柳、秋山、ガンケルが安定した投球をし、4月終了時点で20勝9敗と素晴らしいスタートを切る。

交流戦

交流戦ではオセロ現象と呼ばれる勝ち負けが交互に続く中、6月にはパリーグの首位相手に連勝を重ね、最終的には交流戦2位に。特に西武戦では佐藤が新人ながら一試合3本塁打を打ち、個人の成績も向上した。

循環する打線

だが、リーグ戦に復帰すると主力選手の不調や、大山の離脱が影響し勝ち星を減らす。ヤクルトや巨人との競争が激化する中、なんとか首位を維持するが、後半戦に入ると佐藤の低迷がチーム全体に影を落とす。

後半戦の苦悩

8月の広島戦では痛恨の連敗を喫しついに首位陥落。その後も巨人との接戦が続くが、ついに10月に入ると選手たちが復調し、連勝を重ねる。特にロハスや佐藤の活躍が目立ち、状況は好転するかに思えた。

最終盤の激闘

しかし最終戦では拙守や貧打が響き、ついにヤクルトが勝利したため優勝の目が消えてしまう。阪神はヤクルトを猛追するもゲーム差は0で並びながら、引き分け数の少なさが災いし2位に終わった。

ポストシーズンの結果

クライマックスシリーズでは3位の巨人との対戦が行われたが、ストレートで敗れ、2019年以来のファイナルステージ進出は果たせなかった。

総括

阪神は巨人に対して勝ち越し、その他の対戦相手にもまずまずの成績を残したが、最後に肝心な部分での取りこぼしが優勝を逃す要因となった。打線では佐藤、マルテ、大山の「20発カルテット」が結成。投手陣では青柳が最多勝を獲得し、若手の台頭も見られたが、全体の連携の乱れや、キー選手の不振が優勝に届かなかった理由である。

もう一度検索