2023年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

2023年度プロ野球ドラフト会議の概要

2023年10月26日に開催された2023年度新人選手選択会議は、第59回プロ野球ドラフト会議でもあり、大正製薬の協賛のもと行われました。公式に『プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD』と名付けられ、11年連続で大正製薬が特別協賛を務めるイベントとなっています。

特別協賛社の発表

2023年5月30日に、特別協賛社が発表されました。この年のドラフトでは、セントラル・リーグとパシフィック・リーグのウェーバー優先権が交互に適用されることになり、2023年はセ・リーグが優先権を得ました。

有観客の開催

今回のドラフト会議は、4年ぶりに観客を迎えての開催となりました。また、過去には抽選による招待制だった観覧形式を変え、ドラフト会議史上初めて有料観覧席が設けられました。約700席が販売され、チケットは全席指定で3300円となりました。この新しい試みに対し、日本野球機構の担当者は「見たいという方が多かったため、有料化することにした」と説明しています。また、開始時間も従来の17時から10分早めて16時50分に設定されています。

新たな交渉期間の設定

今回のドラフトでは、海外の学校に在学している選手との交渉期間が、従来の「ドラフト会議翌年の3月末日まで」から「7月末日まで」に延長される新しい規定が設けられました。この改定については、日本野球機構の担当者が「海外の学校に在籍する日本人選手が増え、球団からの問い合わせも多くなってきたため、選手契約締結の交渉期間を7月末まで延ばすことが双方にとって利益になると合意した」と述べています。初めてこの規定が適用され、東京ヤクルトスワローズから育成1巡目指名を受けた髙橋翔聖（台湾・鶯歌工商高）が、その適用者となりました。彼は2024年6月の高校卒業を待って育成契約を結ぶことになっています。

注目の指名選手

今回のドラフトでは、1位指名での抽選が7度行われ、これは史上最多でした。また、支配下の2巡目で指名された大谷輝龍（ロッテ）、椎葉剛（阪神）はともに独立リーグ出身で、2013年の又吉克樹に並ぶ最高順位となりました。複数の独立リーグ出身選手が2巡目に指名されるのは初めてのことです。さらに、独立リーグからは過去最多の23人（支配下6人、育成17人）が指名を受けました。

特に、徳島インディゴソックスからは同一チームからの指名人数の記録として最多の6人（支配下3人、育成3人）が選ばれました。また、明治大学からは3人が指名され、この大学からの選手指名は14年連続で続いており、同一チームからの連続指名最長記録を更新しました。これに対し、前年までに高校最長の8年連続で選手を輩出した花咲徳栄高校は、プロ志望届を提出した2選手が指名漏れとなり、連続記録が途切れました。

指名の取り扱い

今回のドラフトにおける指名選手の一覧が用意され、各球団別に指名選手が明記されています。特に注目されるのは、色付きの背景が表示されている選手たちで、これは複数の球団から指名を受けたことを示しています。

中継情報

テレビ中継は、TBSテレビ系列の28局ネットで『プロ野球ドラフト会議2023』が放送され、CSではスカイAで中継されました。解説には西尾典文氏が務め、実況は伊藤史隆氏（朝日放送テレビ）が担当しました。ラジオではニッポン放送が独占中継を行い、ウェブでもParaviやDAZNなどさまざまなプラットフォームで視聴が可能でした。

まとめ

今回のドラフト会議は、様々な新制度や選手の指名結果などが話題に上り、多くのファンからの関心を集めました。これからの選手たちの活躍が楽しみと期待されています。

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