2700 (お笑いコンビ)

2700

吉本興業に所属する日本のお笑いコンビ、2700（にせんななひゃく）。八十島（やそしま）とツネ（元 常道啓史〈つねみち ひろし〉）によって2008年2月に結成された。コンビ名の由来は、メンバーがかつてアルバイト先で運んでいた鉄骨の長さ、2700mmから名付けられた。

概要と活動の変遷

結成からわずか8か月後の2008年、『キングオブコント』に初挑戦し、無名ながら決勝進出を果たす。しかし、結果は最下位の8位で、その得点は歴代最低記録として刻まれた。当初は大阪のbaseよしもとを中心に活動していたが、2008年12月に東京へ進出。AGE AGE LIVEなどでキャリアを積んだ。

ブレイクのきっかけの一つとなったのは、毎日放送の正月特番『オールザッツ漫才』である。2009年のFoot cutコーナーで準優勝、翌2010年の同コーナーでは優勝を飾るなど、徐々に注目を集めるようになる。この頃から、常道は芸名を「ツネ」に改めている。2011年には、初めて開催された漫才賞レース『THE MANZAI 2011』で認定漫才師に選ばれ、本戦サーキットに出場した。そして同年、『キングオブコント2011』では3年ぶりに決勝へ返り咲き。彼らの代名詞とも言えるリズムネタ「右肘左肘交互に見て」や「キリンスマッシュ」などを披露し、優勝したロバートに次ぐ準優勝という輝かしい成績を収めた。

彼らの芸風は、主に歌やリズムを取り入れたネタが特徴的である。特にリズムネタを得意とし、コントや漫才においても、八十島が歌いながらボケるスタイルを確立している。

コンビには、年齢はツネの方が年上だが、芸歴は八十島の方が先輩という「年齢と芸歴が逆転した」関係性がある。このため、ツネは年下の相方である八十島を「八十島さん」と敬称で呼んでいる。コンビとしての芸歴は、芸歴が短い方に合わせる慣例に従い、ツネの出身であるNSC大阪校27期とされている。

2017年8月14日、コンビ名を『ザ ツネハッチャン』に改名。これは、ある占い師から「2700では売れるのに50年かかる」と言われたことに端を発する。改名と同時に、常道啓史は「常道裕史」、八十島弘行は「八十島宏行」と芸名も変更した。しかし、改名期間中はメディアなどで「元2700」と表記されることが多く、約1年後の2018年8月5日、再びコンビ名を『2700』に戻し、芸名も元に戻すことを発表した。

2019年6月には、過去に反社会的勢力主催の会合に参加していたことが発覚し、吉本興業から謹慎処分を受ける。当初は当面の活動停止処分だったが、後に無期限謹慎へと変更された。この影響で、ツネは当時勤務していた不動産会社を自主退職している。約2ヶ月の謹慎期間を経て、同年8月19日に東京のルミネtheよしもとの公演で復帰を果たした。

2023年8月7日、ツネがアメリカでスタンダップコメディに挑戦するため、同月15日をもってコンビを脱退することを発表。これにより、2700は八十島一人の活動となり、新たなメンバーの募集を開始するなど、コンビとして新たな道を模索している。

メンバー

現メンバー

八十島（やそしま、1984年3月22日 - ）
主にツッコミ、ネタ作り担当。立ち位置は向かって左。
本名および2700改名前の芸名は八十島弘行（ひろゆき）。ザ ツネハッチャン時代は八十島宏行（読み同じ）。
山口県下関市出身。NSC大阪校26期。
元警察官の兄を持つ。実家は八百屋を営んでいた。
過去に浜瀬将樹と「マンマスター」、畑田高志、尾崎塁とトリオ「ラ・アラビアータ」を組んでいた。
島居俊介（シマッシュレコード）と音楽ユニット「ワンラブ」としても活動している。
2009年に結婚しており、子宝にも恵まれている。
2018年5月から8月にかけて病気療養のため休業していた。

元メンバー

ツネ（1982年10月15日 - ）
2023年8月15日に脱退。
主にボケ担当。立ち位置は向かって右。
本名は常道啓史（つねみち ひろし）。ザ ツネハッチャン時代は常道裕史（読み同じ）。
大阪府和泉市出身。NSC大阪校27期。
整形経験があり、双子の男児の父。
かつて同期のたけだバーベキューとコンビ「チャーミングナイス」（後に「ギャフン」に改名）として活動。
NON STYLE井上裕介率いる井上軍団や、ライセンス藤原一裕の野球チームに所属。
パフォーマンスユニット「BAD×TEN」のリーダーを務めていた。
謹慎処分後、キッチンカーで出店するなどの活動も行っていた。
キングコング梶原雄太のYouTubeチャンネル「カジサックチャンネル」にも参加している。

主な賞レース戦績

キングオブコント：2008年 決勝8位、2011年 準優勝
オールザッツ漫才：2009年 準優勝、2010年 優勝
THE MANZAI 2011：認定漫才師
歌ネタ王決定戦：2013年 決勝5位、2015年 決勝7位、2016年 決勝8位

その他、様々なメディアで活動を展開していた。

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