2/3 アイノキョウカイセン

2/3 アイノキョウカイセン

『2/3 アイノキョウカイセン』は、メディアワークスの雑誌『電撃G's magazine』で連載された読者参加企画です。略称は「ニートサン」。2005年12月号から2007年12月号まで、全24回にわたり連載されました。

あらすじ

主人公は、学校にも行かずギャルゲーに没頭する「引きこもり」「ニート」「二次元オタク」。彼の心の支えは、ゲームに登場する幼なじみの三嶋のえる、メイドの月宮しずく、そして妄想の中で擬人化させたパソコンのぱそみタンです。

そんな主人公を真人間にすべく、幼なじみの高柳ヒメ、妹のアサヒ、家庭教師の加賀見イリアが立ち上がります。時に協力し、時に単独で行動する彼女たちと、ダメ人間である主人公との戦いが幕を開けます。

概要

本作は、オタクライフを満喫するニートの主人公と、彼を現実に引き戻そうとするヒロインたちが織りなすドタバタコメディーです。読者の選択によって「ひきこもりゲージ」が変動し、主人公が2次元と3次元のどちらに愛を注いでいくかが決まります。読者は主人公を操作する「リモートコントロール主人公」として、物語に介入します。

記事は、カラーページに誌上ゲームの募集要項や結果発表、ファンコーナーなどを掲載。巻末のモノクロページには、京極しんと小川静香による4コマ漫画が掲載されました（後にカラーページに移項）。

主人公の周囲にいる現実（3次元）の女性たちと、主人公がハマっているゲームなどの架空（2次元）のキャラクターを、次元の違うヒロインとして登場させているのが特徴です。それぞれのイラストに異なるイラストレーターを起用し、明るいギャグタッチで、2次元ヒロインとの甘いシチュエーションと、3次元ヒロインとのスラップスティックな日常を描いています。

読者に夢を与える従来の読者参加企画とは異なり、リアルを突きつける冒険的な企画と言えるでしょう。また、作中に現実に存在する漫画・アニメ・ゲームをネタにしているのも特徴です。

誌上ゲームにメールを採用したり、携帯専用サイトでの選択式アドベンチャーゲームを月替わりで行うなど、新しい試みも積極的に取り入れられました。

mixiでの京極しんの発言によると、当初の連載期間は半年の予定でしたが、2年に延長されたとのことです。

主な登場人物

主人公: 読者に操作されるニートのオタク。現実を省みず、趣味に没頭する。
三嶋のえる: ゲームに登場する主人公の幼なじみ。仔犬系。
ぱそみタン: 主人公のパソコンが萌え擬人化された姿。幼女。
月宮しずく: ギャルゲーに登場するメイド。虚弱体質。
高柳ヒメ: 主人公の幼なじみ。資産家の令嬢でツンデレ。
アサヒ: 主人公の妹。学業、運動、社会適応力全てにおいて優秀。
加賀見イリア: 主人公の家庭教師。色気で社会復帰させてきたことが自慢。
天王寺サヨコ: 主人公の通う高校の生徒会役員。重度のオタク（腐女子）。
* 天王寺ヒカル: サヨコの弟。少女と見紛う美少年で、姉に女装させられている。

その他

作中には、架空のアーケードゲーム『機動戦姫ガンディム』が登場し、主人公やヒロインたちが搭乗する機体も登場します。

4コマ漫画は、2次元と3次元を左右に分けて掲載する独特な構成が特徴でした。

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