3士

3士（三等陸・海・空士）とは

3士（さんし）とは、かつて自衛隊に存在した階級の一つで、三等陸士、三等海士、三等空士の総称です。2009年6月3日に公布された防衛省設置法及び自衛隊法に基づき、2010年10月1日をもって廃止されました。

概要

3士は、2士よりも下位の階級に位置づけられていましたが、自衛隊生徒（陸上自衛隊生徒、海上[[自衛隊]]生徒、航空自衛隊生徒）として採用された隊員に対してのみ運用されていました。任官から1年6ヶ月後には2士に昇任する制度となっていました。

自衛隊生徒制度は、ジュネーブ諸条約第一追加議定書に抵触する疑いがあったほか、防衛省における政府の総人件費改革などの問題から見直しを迫られました。その結果、海上[[自衛隊]]と航空自衛隊では制度そのものが廃止され、陸上自衛隊では当初3年間であった身分を防衛大学校の学生と同等としました。これにより、3自衛隊において3士の階級を運用する必要がなくなり、廃止されることとなりました。

各3士の英略称

各3士の英略称は以下の通りです。

3等陸士: Recruit (RCT)
3等海士: Seaman Recruit (SR)
3等空士: Airman Basic (AB)

階級章

3士の階級章については、階級章 (自衛隊)を参照してください。

廃止の背景

3士の階級が廃止された背景には、自衛隊生徒制度の抜本的な見直しがありました。この制度は、国際的な条約との整合性や、防衛省の財政改革といった観点から見直しの必要性が指摘されていました。海上[[自衛隊]]と航空自衛隊では、生徒制度自体が廃止され、陸上自衛隊では防衛大学校の学生と同等の身分に変更されたため、3士の階級を存続させる必要性がなくなったのです。

まとめ

3士は、自衛隊生徒として採用された隊員のみが任官する特殊な階級であり、自衛隊の人事制度における過渡期的な存在でした。その廃止は、自衛隊の制度改革における重要な転換点の一つと言えるでしょう。

脚注

[自衛隊]]法 - e-Gov法令検索: [https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=329AC0000000165
武力紛争における児童の関与に関する児童の権利に関する条約の選択議定書 (PDF): https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/k_jido/pdfs/02.pdf

関連項目

軍隊における階級呼称一覧
陸上自衛隊生徒
海上[[自衛隊]]生徒及び航空自衛隊生徒
高等工科学校生徒
自衛官候補生 - 旧2等陸・海・空士の区分で採用された隊員の人件費削減施策

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