4月15日予言

4月15日予言の背景と影響

1995年4月15日、オウム真理教の指導者である麻原彰晃が行った地震の予言が世間に大きな波紋を呼びました。この予言は、オウム真理教の放送番組『エウアンゲリオン・テス・バシレイアス』の1995年1月8日の放送に端を発します。この中で麻原は、占星術を用いて「4月15日にも地震が起きる」と発言したことから、予言が広まりました。この発言は、その数ヶ月後に実際に発生した阪神・淡路大震災を予見していたとして注目を集めました。

放送とその影響

麻原の発言は教団内外でさまざまな解釈をされ、その後の動きに影響を与えました。特に、予言が流布したことで、東京に住む信者の中には避難を開始する者もいたため、一般の人々の間にも不安が広まりました。このことが原因となり、オウム真理教が再びテロを企てているのではないかとの憶測が生まれることとなります。

特に新宿エリアが狙われるとの噂が立ち、そこでの商業施設は警戒を強化することになりました。例えば、ルミネとマイシティ（現在のルミネエスト新宿）は4月15日の営業を取りやめ、警察もこの日のパトロールを強化しました。こうした緊張感の中、同日公開の映画『クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望』も影響を受け、初回上映の観客数がわずか2人にとどまるという異常な事態が発生しました。

結果

結局、4月15日には何も起こらなかったものの、この騒動は後に続く事件の土台を築くこととなります。約半月後の4月30日、5月3日、5月5日には、新宿駅で青酸ガスを用いたテロ未遂事件が発生しました。これらの事件は、麻原の予言から続く不安感が引き起こしたものであり、社会に深刻な影響を与えました。

まとめ

4月15日予言は、麻原彰晃の発言が引き金になり、信者や一般社会が大きな不安に襲われた出来事です。最終的には何も起こらなかったものの、その後のテロ未遂事件は予言に対する恐怖心を煽る結果となりました。これは、オウム真理教の影響力が強かった時代の一例であり、カルト教団による予言がもたらす社会心理について考えさせられる出来事と言えます。

もう一度検索