64式81mm迫撃砲

64式81mm迫撃砲の概要

64式81mm迫撃砲は、日本の陸上自衛隊で使用されている迫撃砲で、アメリカ製のM29 81mm迫撃砲を基に国産化されたものです。この迫撃砲は豊和工業によって製造され、主に普通科中隊の迫撃砲小隊に配備されています。役割としては、中隊に対して間接照準による火力支援を行い、地上戦における重要な戦力を提供しています。

この64式迫撃砲は、従来使用されていたアメリカ軍から供与されたM1 81mm迫撃砲に比べ、大幅に軽量化されている点が特長です。具体的には、底板を円形にすることで全周囲射界を確保し、さまざまな方向に対応できる機動性を持っています。また、砲身部の外側には放熱用の溝が施されており、このデザインによって砲身の冷却がより効率的に行えるため、継続的な射撃を迅速に行うことができます。

64式迫撃砲の生産後、より軽量で射程が延びたL16 81mm迫撃砲へと更新が進み、現在ではその運用は終息を迎えていますが、陸上自衛隊における迫撃砲の歴史において重要な位置を占めています。

諸元・性能

64式81mm迫撃砲の諸元は以下の通りです。

• - 種別: 迫撃砲
• - 口径: 81mm
• - 砲身長: 1,294mm
• - 重量: 約52.0kg

性能面では、俯仰角が40度から85度まで調整可能で、最大射程は使用する弾薬によって変わります。具体的には、以下のように計測されています。

• - 最大射程:

- 約3,000m（弾薬M43A1、6号装薬）
- 約3,550m（弾薬M43A1、8号装薬）

• - 発射速度:

- 持続的発射で18発/分
- 最大で30-35発/分

使用される弾薬は、米軍制式の81mm迫撃砲用が使われており、日米の軍事協力を反映した設計になっています。

関連項目

64式81mm迫撃砲に関連する機材や情報として、以下の項目があります。

• - 陸上自衛隊の装備品一覧
• - M2 107mm迫撃砲: 本迫撃砲と同時期に使用されていた重迫撃砲であり、現在では120mm迫撃砲RTによって代替されています。
• - 68式155mm迫撃砲: 山岳戦用に開発された重迫撃砲でありますが、試作のみで量産化されることはありませんでした。

陸上自衛隊の公式ウェブサイトにも64式81mm迫撃砲に関する詳細情報が掲載されているので、さらに学びたい方はそちらもご覧ください。

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