7 WISH/セブン・ウィッシュ

『7 WISH/セブン・ウィッシュ』

『7 WISH/セブン・ウィッシュ』は、2017年に公開されたアメリカの青春ホラー映画で、監督はジョン・R・レオネッティ、主演にはジョーイ・キングとキー・ホン・リーが名を連ねています。この映画は、7つの願いをかなえる不気味なオルゴールがもたらす悲劇的な出来事を中心に展開されます。日本では「未体験ゾーンの映画たち2018」で上映され、多くの観客の注目を集めました。

ストーリー概要

物語の中心は17歳のクレア・シャノンです。彼女は母の自殺という衝撃的な出来事に苦しんでいます。クレアの父、ジョナサンは極端な倹約家であり、日常的にゴミ捨て場から物を拾う習慣を持っています。そんなある日、彼はゴミの中から古い中国風のオルゴールを見つけ、クレアにプレゼントします。オルゴールの中には「7つの願いを叶える」という力が秘められていることに、クレアは後に気付くことになります。

初めは軽い気持ちで、「いじめっ子のダーシーがひどい目にあう」と願ったところ、すぐにダーシーが重い病気にかかるという現象が起こります。この出来事を皮切りに、彼女の周囲では次々と不幸な出来事が起こり、愛犬マックスの悲劇的な死も重なり、クレアはこのオルゴールの持つ力に対する疑念を抱き始めます。

クレアは次第にオルゴールを使って現実を変えていくことに快感を感じるようになります。彼女は「人気者のポールが私に恋心を抱いてくれますように」と願い、その願いは叶いますが、代償としてクレアの伯父、オーガストが突然死に。同様に、遺産を受け取るための願いをかけた結果、身近な人に過酷な事故が起きることが続く。

代償の重さ

クレアは、自身の願いの代償が重くのしかかってくることに徐々に気付き、特に友人や家族が危険にさらされる様子を見て苦しむことになります。彼女の同級生ライアンの助けを借りてオルゴールの秘密を解き明かそうとしますが、「音楽が終わるとき、血の代償が支払われる」という予告が彼女の心を不安で満たします。ライアンはオルゴールを処分するように強く勧めますが、クレアはその選択を拒み、願いがもっと叶ってほしいと願い続けるのです。

キャストと制作の背景

本作には、クレア役のジョーイ・キングをはじめ、ライアン役のキー・ホン・リー、いじめっ子ダーシー役のジョセフィン・ラングフォードなど、魅力的なキャストが揃っています。映画の脚本は2015年にブラックリスト入りし、2016年の撮影はカナダのトロントで行われました。その後、様々な形でプロモーションが行われ、オルゴールを題材にした願いを叶えるキャンペーンが実施されました。

評価と興行成績

公開初週末の興行成績は期待を下回り、批評家からは厳しい評価を受けています。映画批評サイトRotten Tomatoesでは批評家支持率がわずか16%と低く、多くの批評家は本作がホラー映画としての根本的な問題を抱えていると指摘しました。一方で、B級映画の愛好家にとっては、独特な魅力を持つ作品として見られています。

『7 WISH/セブン・ウィッシュ』は、願いをかなえたいという欲望がもたらす暗い真実を描いた一作であり、視聴者に深い余韻を残すことでしょう。

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