8時だョ!全員集合の歴史

8時だョ!全員集合の歴史

『8時だョ!全員集合』は、1969年から1985年までTBS系列で放送された、日本の名作バラエティ番組です。この番組は、日本のお笑い界に多大な影響を与え、長い間親しまれてきました。ここでは、番組の歴史や制作背景、人気の秘密に迫ります。

制作背景と立ち上げの経緯

『8時だョ!全員集合』が放送されるまで、TBSではドラマやその他のバラエティ番組が放送されていました。しかし、競合番組である『コント55号の世界は笑う』（フジテレビ）に視聴率で負け、特に土曜20時枠が低迷していました。これに対抗すべく、TBSのプロデューサーである居作昌果が新番組の企画に着手します。

居作は、まず当時の人気コントグループ、ザ・ドリフターズを起用することを決定しました。また、ドリフターズを選んだ理由として、彼らは観客の前でのパフォーマンスに慣れており、即興力だけでなく練り込まれたコントができる魅力がありました。ただ、社内ではドリフへの評価は低く、他のコントグループを起用すべきだという意見が多数ありましたが、居作はドリフを推し続けました。

最終的に、視聴者に「今この瞬間に番組が行われている」という臨場感を提供するために、生放送形式が採用され、番組名が『8時だョ!全員集合』となることが決定しました。これは、スポンサーであるライオン油脂の広告部長の提案から発想を得た結果でした。

放送開始と人気上昇

1969年10月4日、番組は遂に放送を開始しました。初回は新宿コマ劇場からの公開録画で、以降も多くのコントが新しい方向で展開されました。初回の視聴率は12.9%と好スタートを切りますが、徐々にコント形式へと特化していきました。

番組は設計されたとおり、観客が直接観る形式でのコントが重視され、特に人気を集めるようになります。1970年1月に人気ドラマへのゲスト出演を開始し、その後視聴率は急上昇。2月7日放送回では25%を記録し、以降「お化け番組」として広く知られるようになりました。

コントの魅力

『8時だョ!全員集合』のコントは多岐にわたっており、笑いのスピード感とともに多様なジャンルが展開されました。特に『前半コント』として知られる部分では、1回あたり約20分の短編コントが放送されるスタイルが長らく続きました。

番組のトラブルとハプニング

生放送という形式のため、番組中にはしばしばアクシデントやトラブルが発生しました。1974年の炎上事故や1984年の停電事件など、様々なハプニングが起こりましたが、その度に出演者たちは臨機応変に対応する姿が印象的でした。こうしたトラブルも番組の一部として受け入れられ、多くのファンを惹きつける要因となったのです。

まとめ

『8時だョ!全員集合』は、16年にわたり多くの人々に愛され続けた番組であり、その影響は今もなお感じられます。視聴率の波を乗り越えながら、さまざまな時代を反映したコントと、出演者たちの活躍が新たな笑いを生み出したこの番組の魅力は、単なるテレビ番組を超えた文化的現象と言えるでしょう。

もう一度検索