A・Iが止まらない!

『A・Iが止まらない!』は、赤松健による日本の少年漫画作品で、略称は『AI止ま』。

概要

本作は、『週刊少年マガジン』（講談社）にて1994年から連載が開始され、その後『マガジンSPECIAL』へと掲載誌を移し、1997年に連載を終了しました。英語副題は『A・I think so!』、英語版タイトルは『A.I. Love You』となっています。

あらすじ

主人公は、勉強、運動、容姿のどれもが今ひとつの高校生・神戸ひとし。しかし、彼には人並み外れた才能がありました。それは、コンピュータのプログラミング能力です。彼は、フィードバックシステムにより自らを成長させる人工知能 (A・I) を開発することに成功します。

これまでに30ものA・Iを製作し、最新作のサーティは、ディスプレイ越しでありながら人間の女の子と全く同じように会話ができるという驚くべきものでした。しかし、プログラムであるサーティと現実世界に生きるひとしの間には、越えられない壁がありました。そんなある日、奇妙な雷が落ちる事故が発生し、サーティが実体化。ひとしは、彼女との新たな生活をスタートさせることになります。

主な登場人物

神戸ひとし: 本作の主人公。プログラミングの才能を持つ高校生。自作のA・Iであるトゥエニーやサーティとの交流を通して成長していきます。連載が進むにつれて大胆でスケベな面が強調されるようになります。将来の夢はプログラマー。
サーティ (No.30): ひとしが作った30番目のA・I。C言語でプログラミングされています。雷の事故により実体化し、ひとしの恋人となります。世間知らずな面があり、騒動を起こすこともありますが、基本的には優しく献身的です。料理の腕は壊滅的でしたが、味覚プログラムの設定により改善されました。
トゥエニー (No.20): ひとしが作った20番目のA・I。アセンブリ言語でプログラミングされています。快楽主義者で奔放な性格のため、封印されていましたが、雷の事故により復活。ひとしを振り回します。
フォーティ (No.40): ひとしが実体化モジュールをほぼ完成させた後に作った新型A・I。C言語とアセンブリ言語の両方でプログラミングされています。男性と女性の二重人格を持ちます。
シンシア・マクドゥガル: ハリウッドの子役スター。父親はアメリカ人、母親は日本人。パソコンアレルギーを克服するためにひとしに助けを求め、彼に惹かれていきます。
神戸弥生: ひとしの2歳年下の妹。MITのA・I研究チームに所属する天才プログラマー。ブラコンの気があります。
麻生希美華: 学校で最も利口で可愛い生徒。トゥエニーのモデルとなった人物。
新田: ひとしとサーティが所属するクラスの担任教師。
ビリー・G: ハッカーでひとしのライバル。サーティを洗脳したり、コンピュータウイルスを開発したりするなど、悪質な行為を繰り返します。
まーくん: 弥生によって開発されたA・I。たまごっちのような外見をしています。

オプションプログラム

サーティ、トゥエニー、フォーティは、OP（オプションプログラム）と呼ばれる特殊な効果を持つプログラムを実行できます。フォーティはHOP（ハイパーオプションプログラム）という、改良されたオプションプログラムを実行できます。

OP#0 実体化モジュール本体
HOP#0 実体化モジュール・反転機能
OP#1 パワー・コネクション
HOP#1 ビジュアル・スキャニング
OP#2 電子制御デバイス
OP#3 五感拡張デバイス
OP#4 コスチューム・ローテータ
HOP#4 身体変更デバイス
OP#5 元素転換デバイス
OP#8 ベクトル・シミュレータ
OP#9 強制アクセスデバイス

作品の背景

本作は、インターネットやデータベースが注目され始めたIT黎明期を舞台に、A・Iとの恋愛や日常生活を描いています。バーチャルキャラクターとの恋愛というテーマは、後の恋愛シミュレーションゲームを先取りしていたとも言えるでしょう。

書籍情報

少年マガジンコミックス全9巻
KCデラックス（新装版）全8巻
KCデラックス（完全版）全7巻

外部リンク

AI Love Network（赤松健公式ホームページ）
A・Iが止まらない! - マンガ図書館Z
* A・Iが止まらない!（新装版） - マンガ図書館Z

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