A株(A share)とは
A株とは、中国本土の企業が発行し、
上海証券取引所と
深圳証券取引所に上場している
人民元建ての株式のことです。正式には「人民币普通股票」と呼ばれます。海外投資家向けには外貨建てのB株がありますが、A株はもともと中国国内投資家専用でした。
A株の概要
上海証券取引所に上場しているA株は「上海A株」、
深圳証券取引所に上場しているA株は「深圳A株」と呼ばれます。どちらも取引通貨は
人民元です。以前は海外投資家向けの株式としてB株がありましたが、権利に違いはなく、多くの企業がA株とB株の両方を上場しています。
2002年に「適格外国機関投資家制度(QFII)」が導入され、海外の機関投資家も一定の制限のもとでA株に投資できるようになりました。さらに、2014年には
香港証券取引所を通じて上海A株を売買できる「滬港通(上海・香港ストック・コネクト)」、2016年には深圳A株を売買できる「深港通(深圳・香港ストック・コネクト)」が開始され、海外投資家からのアクセスが向上しました。
2010年3月末時点で、A株市場に上場している企業は上海・深圳ともに800社を超え、深圳A株は1日の売買代金で、上海A株は1日の売買代金と株式
時価総額で
香港証券取引所を上回る規模に成長しています。
A株の株価指数
A株の代表的な株価指数としては、「CSI300指数」があります。これは、
上海証券取引所または
深圳証券取引所に上場するA株の中から、
時価総額や流動性の高い300銘柄を選んで算出される指数で、中国本土市場全体の株価動向を反映します。CSI300指数に連動するETF(
上場投資信託)も組成されており、
香港証券取引所、
東京証券取引所、
ニューヨーク証券取引所など、海外の証券取引所にも上場しています。
また、同様の指数として、50銘柄で構成される「FTSE中国A50指数」もあります。
関連銘柄
A株に関連する銘柄として、以下のものがあります。
中国株
B株
H株
レッドチップ
* Pチップ
これらの銘柄と合わせてA株について理解することで、中国株式市場への投資判断に役立てることができます。