AFC北地区
AFC北地区は、ナショナルフットボールリーグ（
NFL）の
アメリカン・フットボール・カンファレンス（AFC）に所属する地区の一つです。2002年に再編されるまで存在したAFC中地区のチームが多く所属しているため、本記事ではAFC中地区を前身として扱います。
歴史
AFC中地区の前身
1967年、
NFLはAFLとの統合を前に、2カンファレンス2地区制へと移行しました。この際、地区名はすべて「C」で始まる7文字で構成され、AFC北地区の前身となる地区は
NFL東カンファレンスの「センチュリー地区」と呼ばれました。設立当初の所属チームは、ブラウンズ、スティーラーズ、ジャイアンツ、カージナルスでした。
1968年にはセインツが一時的に首都地区から編入しましたが、翌年にはジャイアンツが首都地区へ移動し、両チームが再び入れ替わる形で元の所属に戻りました。
AFC中地区の誕生
1970年、AFLと
NFLのリーグ統合により、センチュリー地区はAFC中地区となりました。ジャイアンツとカージナルスは
NFC東地区へ移動し、AFL東地区からベンガルズ、AFL西地区からオイラーズが編入されました。これにより、AFC中地区はブラウンズ、スティーラーズ、ベンガルズ、オイラーズの4チームで構成されることになりました。
リーグ拡張とチームの変遷
1995年にはリーグ拡張に伴い、
ジャクソンビル・ジャガーズがAFC中地区に編入され、所属チームは5チームとなりました。翌1996年には、ブラウンズが
ボルチモアに移転し、
ボルチモア・レイブンズが誕生しました。ただし、ブラウンズのチーム名、歴史などの権利はクリーブランドに残されました。
1999年には、クリーブランドに残された権利を引き継ぐ形でブラウンズが復活し、AFC中地区は6チーム構成となりました。
AFC北地区の成立
2002年に
NFLは3地区制から4地区制へと移行し、AFC中地区は消滅しました。同時に、AFC北地区とAFC南地区が誕生しました。AFC中地区の所属チームのうち、タイタンズとジャガーズがAFC南地区へ編入され、残ったレイブンズ、ベンガルズ、ブラウンズ、スティーラーズの4チームでAFC北地区が構成され、現在に至ります。
順位変動
4地区制（2002年 - 現在）
| 2003 | BAL(4) | PIT(6) | CIN | CLE |
|---|
| 2004 | PIT(1) | BAL(6) | CIN | CLE |
|---|
| 2005 | CIN(3) | PIT(6)v | BAL | CLE |
|---|
| 2008 | PIT(1)v | BAL(6) | CIN | CLE |
|---|
| 2009 | CIN(4) | BAL(5) | PIT | CLE |
|---|
| 2010 | PIT(2)s | BAL(6) | CIN | CLE |
|---|
| 2011 | BAL(3) | PIT(5) | CIN(6) | CLE |
|---|
| 2012 | BAL(4)v | CIN(5) | PIT | CLE |
|---|
| 2014 | PIT(3) | CIN(5) | BAL(6) | CLE |
|---|
| 2015 | CIN(3) | PIT(6) | BAL | CLE |
|---|
| 2016 | PIT(3) | BAL(6) | CIN | CLE |
|---|
| 2017 | PIT(2) | BAL(5) | CIN | CLE |
|---|
| 2020 | PIT(3) | BAL(5) | CLE(6) | CIN |
|---|
| 2021 | CIN(4)s | PIT(7) | CLE | BAL |
|---|
| 2022 | CIN(3)c | BAL(6) | PIT | CLE |
|---|
| 2023 | BAL(1)c | CLE(5) | PIT(7) | CIN |
|---|
数字：シード順
v：スーパーボウル優勝
s：
スーパーボウル敗退
c：カンファレンス決勝敗退
d：ディビジョナルプレーオフ敗退
w：ワイルドカードプレーオフ敗退
年表示の背景色が変わっている年は地区所属チームが
スーパーボウルを制覇した年
3地区制（1970年 - 2001年）
| - | - | - | - | - | - | --- |
|---|
| 1970 | CIN | CLE | PIT | HOU | | |
| 1973 | CIN(2)d | PIT(4) | CLE | HOU | | |
|---|
| 1974 | PIT(3)v | CIN(4) | CLE | HOU | | |
|---|
| 1975 | PIT(1)v | CIN(3)d | HOU | CLE | | |
|---|
| 1976 | PIT(1)c | CIN(3)d | CLE | HOU | | |
|---|
| 1977 | PIT(1)c | CIN(2)d | HOU | CLE | | |
|---|
| 1978 | PIT(1)v | HOU(5) | CIN | CLE | | |
|---|
| 1979 | PIT(1)v | HOU(4) | CLE | CIN | | |
|---|
| 1982 | PIT(w) | CIN(w) | CLE(w) | HOU(w) | | |
|---|
| 1984 | PIT(3)c | CIN(5)d | CLE | HOU | | |
|---|
| 1985 | CLE(4)d | CIN(5)w | PIT | HOU | | |
|---|
| 1987 | CLE(2)c | HOU(4)d | PIT | CIN | | |
|---|
| 1989 | CLE(3)d | HOU(5)d | PIT | CIN | | |
|---|
| 1990 | CIN(4)w | HOU(5)d | PIT | CLE | | |
|---|
| 1992 | PIT(4)d | HOU(5)w | CLE | CIN | | |
|---|
| 1993 | HOU(1)d | PIT(5)d | CLE | CIN | | |
|---|
| 1995 | CIN | PIT(5)d | JAX | CLE | HOU | |
|---|
| 1996 | PIT(4)d | JAX | CIN | HOU | BAL | |
|---|
| 1997 | PIT(4)d | JAX(6) | TEN | BAL | CIN | |
|---|
| 1998 | JAX(2)c | TEN(5)w | PIT | BAL | CIN | |
|---|
| 1999 | JAX(2)s | TEN(4)s | BAL | PIT | CIN | CLE |
|---|
| 2000 | TEN(1)c | BAL(4)v | PIT | JAX | CIN | CLE |
|---|
| 2001 | PIT(3)c | BAL | CLE | TEN | JAX | CIN |
|---|
1982年シーズンはストライキの影響により、地区別成績ではなくカンファレンス上位8チームがプレイオフ進出するルールであったが、ここでは地区別に変換して表記する。
括弧内の数字はプレイオフ出場時のシード順（シード制導入前は表記なし）、文字はv：スーパーボウル優勝、s：スーパーボウル敗退・カンファレンス優勝、c：カンファレンス決勝敗退、d：ディビジョナルプレーオフ敗退、w：ワイルドカードプレーオフ敗退。1982年についてはd：2回戦敗退、w：1回戦敗退。
NFL東カンファレンス・センチュリー地区（1967年 - 1969年）
| 1968 | CLE(n) | PIT | StL | NY | NO |
|---|
PIT:
ピッツバーグ・スティーラーズ、CLE:
クリーブランド・ブラウンズ、StL:セントルイス・カージナルス、NY:
ニューヨーク・ジャイアンツ、NO:
ニューオーリンズ・セインツ
括弧内の文字はv：スーパーボウル（AFL-NFLワールドチャンピオンシップゲーム）優勝、s：スーパーボウル敗退・NFL優勝、n：NFL決勝敗退・カンファレンス優勝、c：カンファレンス決勝敗退
プレイオフは地区優勝チームのみ出場
ピッツバーグ・スティーラーズは
NFL最多となる6回の
スーパーボウル制覇を達成しています。
第23回
スーパーボウルでは、
シンシナティ・ベンガルズがジョー・モンタナ率いるサンフランシスコ・49ersに対し、第4クォーター残り3分10秒で自陣8ヤードから逆転を許し、
スーパーボウル制覇を逃しました。
第34回
スーパーボウルでは、
テネシー・タイタンズが試合時間残り6秒で同点を狙ったパスがエンドゾーンまであと1ヤード届かず、セントルイス・ラムズに敗れました。
