AFC西地区

AFC西地区の歴史と変遷

アメリカン・フットボール・カンファレンス（AFC）西地区は、NFL（ナショナル・フットボール・リーグ）を構成する地区の一つです。その歴史は、1960年にAFL（アメリカン・フットボール・リーグ）が誕生した際に、AFL西地区として設立されたことに始まります。

AFL西地区の創設

創設時の所属チームは、以下の4チームでした。

デンバー・ブロンコス
ダラス・テキサンズ（後のカンザスシティ・チーフス）
オークランド・レイダース
ロサンゼルス・チャージャーズ（後にサンディエゴ・チャージャーズ）

1968年には、シンシナティ・ベンガルズが新たに加わり、5チーム体制となりました。

NFLとの統合とAFC西地区の誕生

1970年、AFLとNFLが統合され、現在のAFC西地区が誕生しました。AFL西地区に所属していた5チームのうち、ベンガルズを除く4チーム（ブロンコス、チーフス、レイダース、チャージャーズ）がAFC西地区に編入されました。

その後、1976年のリーグ拡張に伴い、タンパベイ・バッカニアーズが一時的に編入されましたが、翌年にはNFC中地区へ移動。代わりにNFC西地区からシアトル・シーホークスがAFC西地区に編入され、2002年まで、ブロンコス、チーフス、レイダース、チャージャーズ、シーホークスの5チーム構成が続きました。

地区再編と現在の構成

2002年、NFLは3地区制から4地区制（東西南北）へ移行しました。この際、シーホークスはかつて所属していたNFC西地区へ移動。これにより、AFC西地区はブロンコス、チーフス、レイダース、チャージャーズの4チーム構成となり、現在に至っています。

近年のチームの動きとしては、2017年シーズンにチャージャーズがサンディエゴからロサンゼルスへ、2020年シーズンにはレイダースがオークランドからラスベガスへ移転しています。

AFC西地区の順位変動

4地区制時代（2002年以降）

4地区制となってからの、各チームの順位とプレーオフ進出状況は以下の通りです。

DEN: デンバー・ブロンコス
KC: カンザスシティ・チーフス
OAK→LV: オークランド・レイダース→ラスベガス・レイダース
SD→LAC: サンディエゴ・チャージャーズ→ロサンゼルス・チャージャーズ

（各年度の順位、スーパーボウル優勝(v)、スーパーボウル敗退(s)、カンファレンス決勝敗退(c)、ディビジョナルプレーオフ敗退(d)、ワイルドカードプレーオフ敗退(w)などを記載）

3地区制時代（1970年～2001年）

3地区制時代のAFC西地区のチーム構成と順位変動は以下の通りです。

DEN: デンバー・ブロンコス
KC: カンザスシティ・チーフス
RAI→OAK: ロサンゼルス・レイダース→オークランド・レイダース
SD: サンディエゴ・チャージャーズ
SEA: シアトル・シーホークス
TB: タンパベイ・バッカニアーズ（一時的に所属）

1982年シーズンはストライキの影響で地区別ではなくカンファレンス上位8チームがプレーオフに進出しましたが、ここでは地区別に換算して表記しています。

AFL西地区時代（1960年～1969年）

AFL西地区時代のチーム構成と順位変動は以下の通りです。

DEN: デンバー・ブロンコス
DAL→KC: ダラス・テキサンズ→カンザスシティ・チーフス
OAK: オークランド・レイダース
LA→SD: ロサンゼルス・チャージャーズ→サンディエゴ・チャージャーズ
CIN: シンシナティ・ベンガルズ（一時的に所属）

スーパーボウルでの活躍

AFC西地区は、スーパーボウルでも数々のドラマを生み出してきました。

第15回スーパーボウル: オークランド・レイダースがワイルドカードから出場し、史上初のワイルドカードからのスーパーボウル制覇を達成。
第32回、第33回スーパーボウル: デンバー・ブロンコスのジョン・エルウェイが4回目の出場で初優勝を果たし、翌年も連覇。引退まで連覇を続けました。
第37回、第48回、第55回スーパーボウル: AFC西地区所属チームと、かつてAFC西地区に所属していたチーム同士の対戦が実現。

AFC西地区は、その長い歴史の中で、数々の名勝負とスター選手を生み出してきました。これからも、その歴史に新たな1ページが加わることでしょう。

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