AHII

AHII（アヒー）: サンリオと全日本プロレスのコラボキャラクター

AHII（アヒー）は、サンリオと全日本プロレスが共同開発したユニークなキャラクターです。2006年に誕生し、特有の覆面レスラーとしてプロレスの世界に登場しました。デザインを手掛けたのは山口裕子で、彼の特徴的な姿は一見すると世界一辛い唐辛子、ハバネロを彷彿とさせます。 AHIIは「アヒー」という言葉しか発声できず、全ての感情や意見をこの一言で表現します。そのため、彼のリング上での表現力は動作や振る舞いによってより強調されます。

デビューとスタイル

AHIIは2006年8月27日、全日本プロレスの両国国技館大会でリングデビューを果たしました。初めて対戦したのは、悪役レスラーのブードゥー・マスクで、彼のリングデビューはプロレス界に新たな風を吹き込みました。入場時には、二人のアヒー・ダンサーズと一緒に陽気なダンスを披露し、観客を魅了します。戦いのスタイルは、数々のルチャ殺法を駆使しており、観客を惹きつけるエンターテインメント性の高い戦いを展開します。

暗黒スパイシー軍団との対決

AHIIは主にスポット参戦を行っており、試合は不定期ながらも毎回異なるストーリー展開が付加されています。その中でも、暗黒スパイシー軍団という悪の軍団との戦いが特に印象深いものとなっています。ストーリーにおいて、AHIIは「アヒー・ビレッジ」という国の王子であり、悪の軍団に拉致されて改造された経歴を持っています。彼は正義のために暗黒スパイシー軍団に立ち向かい、数々の挑戦を乗り越えます。

この暗黒スパイシー軍団は、ホットット大佐が指揮を執っており、彼らの目的は世界征服です。AHIIの裏切りに対抗するため、様々な刺客を送り込み険しい戦いが繰り広げられます。特に、マスター・ドンとトウ・バン・ジャンの二人は、AHIIにとって強敵として立ちはだかります。マスター・ドンはパワー技を得意とし、トウ・バン・ジャンは独特の拳法を駆使しますが、AHIIはその戦術を駆け引きで打破し、観客を熱狂させます。

必殺技と試合の演出

AHIIは多彩な技を持ち、彼の得意技は観客の目を惹きつけます。特に「ウルトラ・ウラカン・ラナ」は彼の必殺技として知られ、その迫力は圧巻です。また、試合中は常にBGMが流れ、セコンドのアヒー・ダンサーズがマイクを持って観客を盛り上げる役割を果たします。このユニークな舞台演出が、AHIIのキャラクターをより一層引き立てています。

終息と影響

残念ながら、AHIIの活動は2007年2月17日、両国大会終了後に一切の試合や物語展開が行われなくなり、ファンたちにとっての悲しい別れとなりました。しかし、AHIIの登場はプロレス界に鮮やかな色を加え、多くの人々に愛されたキャラクターとして記憶されています。

このように、AHIIはサンリオと全日本プロレスのコラボレーションによる魅力的なキャラクターであり、彼の伝説は今もなお語り継がれています。

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