APTO

APTO（Asia Pacific Technical Operations）について

APTOは、IBMのアジア・パシフィック地域における技術運営の総称で、かつてのIBMアジア・パシフィックに相当する開発と製造に関わる活動を指します。この組織は1983年に設立され、三井信雄氏が常務取締役として開発・製造・事業推進を統括していました。日本国内では、IBM東京基礎研究所、日本IBM大和事業所、日本IBM藤沢事業所、日本IBM野洲事業所などがAPTOに関連した拠点として存在しました。

APTOの重要な特徴は、各種研究や開発が一つの場所に集約されている点です。具体的には、神奈川県大和市に位置する拠点があり、ここでは基礎研究、ハードウェアの開発、ソフトウェアの開発、そして製造技術が共に進められています。この構造は、北米やヨーロッパにあるIBMの他の研究所と大きく異なる部分で、全てのプロセスが同じ環境内で行えるため、効率的な運営が期待されていました。

また、APTOの活動の概要は、日本IBMの顧客向け技術情報誌「IBM ProVISION」の2005年冬号（No.44）でも記載されています。この情報誌の中では、APTOがどのように活用されているのか、そしてその役割がどのように指示されているかが記されています。ここでは、「基礎研究・ハードウェア開発・ソフトウェア開発・製造技術のすべてが1か所に集結している」という点が強調されています。このことは、APTOが持つ独自の強みを示しており、技術開発における迅速かつ柔軟な対応力を生んでいるとされます。

APTOの組織構造については、2004年の7月に発表された組織図が一部公開されていますが、現在では詳細な情報は残っていません。しかし、その際に報道された記事の中では、日本IBMが顧客と開発製造部隊が“じか”につながる新たな組織へと改編されたことが伝えられています。これは、顧客ニーズに迅速に応えるための企業の取り組みを反映しています。

総じて、APTOはIBMのアジア・パシフィック領域において、一元的な研究開発の試みを行っており、顧客との関係を深めるための革新にも取り組んでいた重要な組織だったと言えるでしょう。

もう一度検索