AS ONE (AZUのアルバム)

AZUの記念すべきデビューアルバム『AS ONE』は、彼女の音楽的才能を余すことなく示した作品と言えるでしょう。このアルバムには、これまでに発表されたシングル曲に加え、シングルカップリングとして発表された3曲が収録されており、さらに、中山美穂の代表曲「YOU'RE MY ONLY SHININ' STAR」のカバーも収録されている点が大きな特徴です。

全11曲からなるアルバムは、バラエティに富んだ楽曲群で構成されており、聴く者の心を掴んで離しません。イントロから始まり、力強いサウンドとAZUの伸びやかな歌声が融合した「RAINBOW」や、SEAMOをフィーチャリングした「時間よ止まれ」など、アップテンポな楽曲がアルバムに華を添えています。一方、「最後の恋」や「CHERISH」といったしっとりとしたバラードは、AZUの繊細な歌声を堪能できる、聴きごたえのある楽曲です。

また、「コイイロ」や「VIOLIN」といった、AZUの個性あふれる楽曲も収録されています。これらの楽曲では、AZU自身の音楽的な才能が垣間見れ、彼女の作曲能力の高さがうかがえます。「JEWEL SKY」のような、力強く、未来を感じさせる楽曲も収録され、アルバム全体を通して、多様な音楽的試みがなされていることがわかります。

そして、フィナーレを飾る「君に詠む歌-PIANO VERSION-」は、ピアノの旋律が美しいバラードで、アルバム全体のテーマを象徴するような楽曲と言えるでしょう。この曲は、AZUの真摯な音楽への姿勢を改めて感じさせてくれる、感動的な1曲となっています。

『AS ONE』は、単なるデビューアルバムという枠を超え、アーティストとしてのAZUの才能と個性を余すことなく表現した、充実感あふれる作品です。様々なアーティストとのコラボレーションも特徴的で、「FAMILY feat. カルテット+手裏剣ジェット+BRIDGET」では、多くのアーティストとの共演により、アルバムにさらに奥行きが加わっています。

楽曲の作詞作曲に関わったアーティストも多く、GENKI HIBINO、KAZUHIKO MAEDA、KAZUNORI FUJIMOTOといった実力派ミュージシャンが多数参加しており、彼らの才能とAZUの才能が融合したことで、より洗練された音楽作品が誕生しました。

このアルバムは、AZUの音楽的才能と表現力の高さを示すだけでなく、彼女の音楽に対する情熱と、リスナーへの想いが凝縮された、まさに集大成と言えるでしょう。デビューアルバムにして、これだけの完成度の高い作品を発表したAZUの今後の活躍にも期待せずにはいられません。

各楽曲は、それぞれ異なる魅力を持っており、何度も繰り返し聴きたくなる、そんな中毒性のあるアルバムです。AZUの音楽を初めて聴く人にも、そして既にファンの人にも、強くおすすめしたい1枚です。

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