AVグランプリ

AVグランプリ（AV Grand Prix）

AVグランプリとは、かつてアダルトビデオ業界で開催されていたコンテストである。このイベントは、東京スポーツとソフト・オン・デマンド（SOD）が主催した『AV OPEN』に対抗する形で、北都（アウトビジョン）やDMM.comを中心とした「AVグランプリ事務局」によって運営されていた。業界内の競争が激化する中、AVグランプリはその名を実現するべく2008年に始まった。

初年度の2008年には、77社ものメーカーが参加し、その翌年にはさらに増加して97社が名を連ねた。このコンテストは、部門が多岐にわたる点が大きな特徴であり、参加する作品や企業の多様性を反映していた。特に2009年には、俳優・女優である萩原流行と穂花がメインサポーターに選ばれ、大きな注目を集めることとなる。

ただし、AVグランプリも2010年以降は開催されず、事実上の終了を迎えた。結果として、僅か2回の開催に留まり、後に続くイベントとしてDMM.comが運営する『DMMアダルトアワード』が登場した。

部門と結果

AVグランプリでは、さまざまな部門が設けられており、各賞には賞金が用意されていた。例えば、最優秀賞が100万円、優秀賞が50万円の部門が多く、特別な評価を受けた作品には高額賞金が授与された。

大賞

• - AVグランプリ最優秀作品賞 （賞金500万円）

売上部門

• - グランプリステージ最優秀作品賞 （2008年のみ、賞金300万円）
• - マニアステージ最優秀作品賞 （同上）
• - 配信売上賞 （2009年、賞金200万円）
• - セル売上賞 （2009年のみ、賞金200万円）

パッケージ

• - パッケージデザイン賞

部門賞

• - SM・凌辱部門 （2009年は「凌辱作品部門」に改題）
• - 女優部門 （2009年に「女優作品部門」に改題）
• - 熟女部門 （2009年に「熟女作品部門」に改題）
• - ナンパ・素人部門 （2009年に「素人作品部門」に改題）
• - バラエティ部門 （2009年に「バラエティー作品部門」に改題）
• - フェチ部門 （2009年に「フェチ作品部門」に改題）
• - 萌えっ子部門 （2009年から「萌え作品部門」に改題）

また、特別部門として、オムニバス部門やレズ部門も2008年のみの設定として存在していた。

その他にも、特別表彰として以下の賞が設けられた。

• - プレス賞
• - セル店賞
• - メインサポーター賞 （2009年のみ）

いったんは盛況を博したAVグランプリも、数年を経てその幕を閉じ、アダルトビデオ業界の一つの歴史として位置づけられることになった。近年では、DMM.comがさらに発展させた形でアダルトアワードが開催されており、AVグランプリの影響もみてとれる。

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