Access (音楽ユニット)

access（アクセス）は、音楽プロデューサー・キーボーディストの浅倉大介と、パワフルなハイトーンボーカルを持つ貴水博之によって結成された日本の音楽ユニットです。1992年に活動を開始し、デジタルシンセサイザーを駆使した革新的なサウンドと貴水の伸びやかな歌声で、瞬く間に音楽シーンの注目を集めました。

彼らは、デジタルサウンドクリエイターとボーカリストという当時としては先駆的なユニットスタイルを確立。その楽曲構成や先進的な音楽センスは、後の日本のアニメーション作品の主題歌制作スタイルにも大きな影響を与えたと言われています。

ユニット名のaccessには、音楽を通じてファンと繋がりたいというメンバーの願いと、浅倉のコンピュータ関連の名前を使いたいという意向が込められています。コンピュータ用語の「アクセス」に加え、五十音でもアルファベットでも先頭に来やすいという理由も名前に選ばれた一因です。ユニットの略称はAXSで、作詞・作曲・編曲の名義としても使用されています。

ユニット結成のきっかけは、1992年夏頃に浅倉大介のソロアルバムに貴水博之がゲストボーカルとして参加したことでした。その後、浅倉のライブへのゲスト出演を経て、同年11月26日にシングル「Virgin Emotion」でメジャーデビューを果たします。

デビュー後は順調にヒットを重ね、1993年には2ndアルバム『ACCESS II』で日本レコード大賞ベストアルバム賞を受賞。翌1994年にはシングル「SCANDALOUS BLUE」でNHK紅白歌合戦に初出場するなど、絶頂期を迎えます。しかし、1995年1月1日、惜しまれつつも活動休止を発表しました。

約7年間の沈黙を経て、2001年12月22日に活動再開をアナウンス。2002年1月にはシングル「Only the love survive」をリリースし、シーンに復帰しました。再始動後も精力的に活動を続け、定期的なリリースや全国ツアーを実施しています。

近年の活動としては、2023年に過去のアルバムのリマスター盤をリリースしたり、会場限定シングルを発表したりしています。2024年には、これまで配信されていなかった初期の楽曲やミニアルバムの配信を開始し、ファン層を広げています。さらに、同年夏に放送開始された特撮テレビドラマ『ウルトラマンアーク』のオープニング主題歌「arc jump'n to the sky」を担当したことも大きな話題となりました。この楽曲のミュージックビデオは、公式YouTubeチャンネルで100万回再生を突破するなど、再始動から20年以上を経てもなお、accessはその存在感を示し続けています。

accessの音楽は、一貫して浅倉大介の創り出す緻密でエネルギッシュなシンセサウンドと、貴水博之のエモーショナルかつパワフルなボーカルの融合を軸としています。ライブパフォーマンスにも定評があり、その高い演奏技術と歌唱力、そして観客を惹きつけるステージングで多くのファンを魅了しています。

これまでに多数のシングル、アルバム、ライブ映像作品などを発表しており、現在も定期的に新作リリースやツアーを行い、精力的な活動を続けています。

彼らはデジタルミュージックの可能性を追求し、常に新しいサウンドを模索しながら、日本のポップスシーンにおいて独自の地位を確立しています。その音楽性やユニットスタイルは、今なお多くのアーティストに影響を与え続けているのです。

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