Aizenaha

より子。の原点『Aizenaha』

『Aizenaha』（アイゼナハ）は、シンガーソングライターより子。が2002年3月27日に発表したインディーズデビューアルバムです（同年7月24日に再発）。CD番号が異なる初期生産盤と再発盤がありますが、収録内容やデザインに変更はありません。

アルバムについて

タイトルは「アイゼナハピアノ」に由来し、CDジャケットにもピアノの鍵盤写真が使用されています。収録曲は全てニッポン放送『LF+Rフライングナイト』で披露された楽曲で、インストゥルメンタル2曲を含みます。当時、より子。は積極的に顔出しをせず、CDのパッケージやブックレットには自画像イラストが掲載されていました。アーティスト写真も自画像イラストが使用されていました。

アルバム発売に先駆け、プロモーション用フリーサンプラーCDが2002年3月8日に全国HMV各店舗で3,000枚限定で配布されました。発売当初は無名に近い状態でしたが、ラジオリスナーを中心に支持を集めました。その後、実母との共著『より子。 天使の歌声 小児病棟の奇跡』で小児がんを患っていたことを公表、自身の生い立ちが松浦亜弥主演でドラマ化されたことで注目を集め、オリコンアルバムチャートで最高26位を記録しました。

収録曲「Plume Radio」がフジテレビ系『めちゃ×2イケてるッ!』のエンディングテーマに起用されたこともあり、ロングセールスを記録。累計出荷枚数は8万枚に達しています。

制作の裏側

アルバムには、セブンHOUSE（現在は解散）のオグとヒロキがミュージシャンとして参加しています。ブックレットのスペシャルサンクスには、元モーニング娘。の飯田圭織と矢口真里の名前がクレジットされています。飯田圭織の名前があるのは、より子。がニッポン放送の飯田の番組『飯田圭織・今夜も交信中!』を愛聴していたことがきっかけで生まれた楽曲「Plume Radio」に由来します。矢口真里の名前があるのは、当時プライベートで親交があり、矢口が担当していたニッポン放送『矢口真里のオールナイトニッポンスーパー』のジングルに収録曲「ほんとはね。」が使用されていたためです。

著名人からの評価

『五体不満足』の著者として知られるスポーツライターの乙武洋匡は、より子。との対談で「学校に行っていないのによくあんなに言葉が出てくる」「メッセージ性があるなあとか、詞としてすごい泣かせるなあっていう曲も多い」とアルバムを評価しています。

代表曲「ほんとはね。」

収録曲の中でも特に知られている「ほんとはね。」のプロモーションビデオには、リリー・フランキーが出演しています。2004年にはソニンによってカバーされ、シングルとしてリリースされました。2017年には南條愛乃がアルバム「サントロワ∴」でカバーしています。

収録曲

1. イロ
2. ほんとはね。
3. LAST OF PAST
4. My REVoLUTIoN
5. 鏡
6. Na-MI
7. 箱のなか
8. みんなぼっち
9. ありがと。
10. Plume Radio
11. NOISE
12. Born
13. No name
14. ほんとはね。

このアルバムは、より子。の才能と個性が輝く、原点とも言える作品です。

ソニンによるカバー

ソニンが2004年にリリースした5枚目のシングル「ほんとはね。」は、より子。の楽曲のカバーです。このシングルからインディーズレーベルに移籍し、特典DVDにはプロモーションビデオが収録されました。

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