Angel's tale

『Angel's tale』について

「Angel's tale」（エンジェルズ テイル）は、HYDEが2001年12月12日にリリースした2枚目のシングルで、彼の自主レーベルHAUNTED RECORDSから発表されました。この作品は、前作「evergreen」から約2ヶ月後のリリースとなり、静寂をテーマにした独立したソロシングルのため、初のノンタイアップ作品でもあります。

音楽的背景とテーマ

表題曲「Angel's tale」は、クリスマスにふさわしいスロウなバラードであり、この曲を通じてHYDEは、教会の中で流れるようなしんみりとした雰囲気を表現したいと考えていました。HYDEは、「クリスマスに聴きたい提案」として、この楽曲を構築したと語っています。また、音楽制作において、宗教的なテーマを探求したこともあり、パイプオルガンのようなコード進行を意識していました。

この曲では、アコースティック・[[ギター]]の美しいアルペジオと、HYDE自身の低音域で力強い奏でられたヴォーカルが特徴です。彼は自らの「好きなもの」を詰め込んだ楽曲を、素直な気持ちで歌い上げたと語っており、その結果、歌詞の深みや感情が曲全体に反映されています。

制作の過程

制作チームでは、前作に引き続きイアン・カーナウとデイヴ・フォードが共同で編曲を担当しています。また、オーケストラアレンジャーとして参加したピップ・ウィリアムズや、ギターリストのフィル・パーマーも作品に貢献しています。HYDEはこの曲の詞作業中に映画『シザーハンズ』をイメージしており、特に感情的なシーンからインスパイアを受けたと説明しています。彼はこの映画の中での氷の彫刻の美しさが、曲と結びついていると感じていました。

ミュージックビデオとビジュアル

「Angel's tale」のミュージックビデオは、教会の雰囲気を意識した舞台設定が印象的で、HYDEが淡々と屋根の上で歌うシーンが盛り込まれています。この構図は、曲の持つ宗教的なイメージを引き立てています。HYDE自身、撮影時は「良い映像になった」と満足しているとのことです。特にラストの空の色が美しい瞬間を捉えられたことを語り、教会の屋根の十字架を連想させる要素が形作られています。

カップリングとリリース

シングルには、カップリングとして「Angel's tale (english ensemble)」も収録されています。このリアレンジバージョンは、アコースティック・[[ギター]]の原曲に、ジャズスタイルのピアノ、コントラバス、ドラムが加わり、全く異なった風味を楽しめます。

本作は、初回限定盤（8cmCD）と通常盤（12cmCD）の両形態で販売されました。特に初回限定盤は棺桶型の特製ケースに収められ、アートワークには「evergreen」の続きとして白いトルコキキョウが描かれています。このトルコキキョウは、HYDEがクリスマスベルのイメージを持って選んだもので、「変わらぬ愛」や「永遠の愛」といった文脈で解釈されています。

参加ミュージシャン

• - HYDE：Vocal
• - Ian Curnow：Programming, Keyboards
• - Dave Ford：Programming, Keyboards
• - Phil Palmer：Acoustic & E.Guitar
• - Pip Williams：Orchestral Arrangement
• - James Shearman：Orchestral Conductor
• - Gavyn Wright：Strings Section Leader
• - Lynne Hobday：English Translation

最終的に、「Angel's tale」はHYDEと彼の音楽における成長を象徴する重要な作品となりました。彼の独特な音楽スタイルと深い感受性を感じることのできるこの楽曲は、今なお多くのリスナーに愛されています。

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