Aquaberry

MEGの3枚目のアルバム『aquaberry』は、2007年4月11日にAZtribeからリリースされました。前作『Dithyrambos』から約5ヶ月という短い期間で発表された本作は、全曲ナカムラヒロシ（i-dep）がプロデュースを担当しています。

『aquaberry』は、MEGのアルバムとしては初めて、全曲がクラブ・ミュージックの影響を受けている点が特徴です。この変化についてMEGは、自身の音楽に対する意識の変化を語っています。初期のアルバムでは感情を直接的に表現することが多かったのに対し、本作ではライブで聴衆と共有できる音楽体験を重視したとのことです。KAGAMIのゲストとして出演した〈WIRE05〉での経験が、その意識の変化に大きく影響を与えたと述べています。共有できる「場」の重要性を再認識し、より多くの人と一体感を味わえる音楽を目指したことが、本作の方向性を決定づけました。

音楽評論家からの評価も概ね良好です。CDジャーナルは、MEGのキュートなボーカルを活かした、クラブユースなダンサブル・エレクトロ・ポップのコレクションであると評しています。タワーレコードは、ナカムラヒロシ（i-dep）の全面プロデュースにより、乙女ハウスのブームとシンクロしながらも、サウンドは前作よりも控えめでソフトな印象であると評しました。

『aquaberry』は、MEGの音楽性の新たな一面を示すとともに、クラブ・ミュージックとポップ・ミュージックの融合を試みた意欲作と言えるでしょう。聴衆との一体感を重視したライブパフォーマンスを意識した楽曲構成は、MEGのその後の音楽活動にも大きな影響を与えました。

収録曲は以下の通りです。

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MEGの音楽的な変遷を知る上で、また、2000年代後半の日本のクラブ・ミュージックシーンを振り返る上でも、重要な作品と言えるでしょう。

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