Autodesk ReCap

Autodesk ReCapは、Autodesk社が提供する3Dスキャンデータ処理ソフトウェアです。主にレーザースキャナーやドローンなどで取得した点群データや画像データを活用し、3Dモデルの作成や分析を行うためのツールとして利用されています。ReCapは、その製品構成や名称を何度か変更しながら発展してきました。

製品ラインナップ

現在のReCapの中心となる製品はReCap Proです。このReCap Proには、旧ReCap 360 Pro（さらに遡るとReCap 360及びReCap 360 Ultimate）の流れを汲む機能が搭載されています。元々は有料版として提供されていましたが、現在は無料のフリーモードも内蔵されています。ReCap Proには、以下の機能やツールが付属しています。

ReCap Photo: クラウドベースの画像ベースモデリングツールです。以前はFlyという名称で提供されていましたが、Autodesk ReMakeをベースとしたReCap Photoへと進化しました。写真データから3Dモデルを生成する際に利用されます。
Real View: クラウドベースの点群共有・共同作業ツールです。点群データをクラウド上で共有し、複数人で共同で作業を行う際に利用されます。

旧製品の変遷

ReCapの歴史を振り返ると、いくつかの旧製品が存在し、それらが統合・再編されて現在のReCap Proに至っています。

Autodesk ReMake: 旧名称はAutodesk Memento（さらに遡るとProject Memento）です。画像ベースモデリングソフトウェアで、Acute3Dの技術を使用していました。Autodesk 123D Catch（旧Project Photofly）の後継として登場し、モバイル版やWebアプリケーション版も存在しましたが、2017年12月に廃止されました。
ReCap: 旧名称はReCap 360（さらに遡るとReCap）です。無料のデスクトップアプリケーションとして、レーザースキャンデータなどの点群データのクリーンアップと可視化に対応していました。このReCapの機能は、現在のReCap Proのフリーモードに統合されています。
ReCap Pro for mobile: iPad用のアプリケーションで、旧名称はReCap 360 Mobileです。2021年に廃止されました。

ReCap 360登場前の製品

ReCap 360が登場する以前には、以下のような製品が存在していました。

(旧) ReCap Pro: 旧名称はReCap Studioです。レーザースキャンデータなどの点群データのクリーンアップと可視化に対応するデスクトップアプリケーションでした。当初は無料でしたが、後に有料版が登場しました。再編後、無料版はReCapとなり、有料版はPhotoおよびReal Viewを統合してReCap 360/ReCap 360 Ultimateとなりました。
Photo on ReCap 360: 旧名称はReCap Photoです。クラウドベースの画像ベースモデリングツールで、Autodesk A360の一部として提供されていました。再編後、Photo on ReCap 360はReCap 360にFlyとして統合されました。
Real View on Recap 360: クラウドベースの点群共有および共同作業ツールで、以前は無料で提供されていました。再編後、Real View on Recap 360はReCap 360にReal Viewとして統合されました。

ReCapは、これらの変遷を経て、3Dスキャンデータの処理に不可欠なソフトウェアとして、現在も進化を続けています。点群データの処理から3Dモデルの作成まで、幅広いニーズに対応できるツールとして、様々な分野で活用されています。

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