B-REVIEW

B-REVIEW（ビーレビュー）は、インターネット上で詩作品を投稿し、他の利用者と互いに評価・批評を行うための無料のウェブサイトです。「ビーレビ」という略称で親しまれています。詩作に関心のある人であれば、特別な参加資格や費用は一切不要で参加できます。

沿革

このプラットフォームは、詩に関連するウェブサイト「文学極道」から派生する形で、2017年2月に運営を開始しました。その後、2019年3月にはサイトデザインや機能がリニューアルされ、同年9月には現在運用されている選考システムへと移行しています。

投稿と評価システム

サイトの中心的な機能は、利用者が自作の詩を投稿できる点と、それらの作品に対する独自の評価システムです。評価は、投稿者以外の一般参加者によるポイント評価、作品の閲覧数（PV）、そして投票機能の三つの要素から成り立っており、これらが月次のコンテスト「ビーレビ杯」の選考と連動しています。

ポイント制度：投稿された詩は、以下の7つの観点から他のユーザーによってポイント評価されます。
叙情性：感情に訴えかける力があるか
前衛性：新たな表現や手法を用いているか
可読性：スムーズに読み進められるか
エンタメ：読んで純粋に楽しめるか
技巧：詩作の技術水準が高いか
音韻：音読した際の響きが良いか（リーディング要素も含む）
構成：単語や連の配置などが効果的か（視覚詩やコンクリートポエムも含む）
各観点の合計ポイントが最も高かった作品は「月期最大ポイント数作品」として顕彰され、ビーレビ杯の最終選考対象となります。

PV制度：作品の閲覧数（PV）が最も多かった作品は「月期最大PV数作品」として顕彰され、これも最終選考の対象に加えられます。

投票制度：ビーレビ杯の選考に先立ち、参加者全体による投票が行われます。指定された期間中、要ログインのGoogleフォームなどを通じて、一人あたり最大5作品に投票可能です。さらに、批評文を投稿することで、追加で最大5作品（1つの批評文につき1作品）への投票が可能となり、合計で最大10作品に投票できます。投票された作品は最終選考の対象となり、得票数が最も多かった作品は「月期最大投票数作品」として顕彰されます。投稿された批評文は、最終選考会議の参考資料として活用されます。

ビーレビ杯選考プロセス

月間B-REVIEW大賞および個人賞の受賞作は、「参加者全体投票」の結果と、毎月構成される最大5名の選考委員（主に運営メンバー、前月の受賞者、および外部委員）による最終選考会議での議論を経て決定されます。受賞作品の発表時には、選考委員それぞれの簡易な選評（選ばれた理由）が付記されます。より詳細な選考文、個人賞の選考理由、最多ポイント・PV・投票作品の情報などは、サイト内のアーカイブやフォーラムで公開されます。

選考対象外について

投稿者は、「ビーレビ杯不参加」のタグを付けることで、自身の作品をビーレビ杯の選考対象から任意に外すことができます。運営メンバーや選考委員自身の作品は選考対象に含まれますが、過去にB-REVIEWに投稿された作品の再投稿や、運営が不正と判断した作品などは選考対象外となります。

歴代月間大賞受賞者

これまでに多くの詩人によって多様な作品が月間大賞に選ばれています。多様な作者と作品が受賞しており、中には複数回大賞を獲得している作者も存在します。以下は2017年から2023年3月までの月間大賞受賞者とその作品例です。

• - 2017年2月: fujisaki fujisaki／いちごシロップ
• - 2017年3月: 渡辺八畳／夕陽に顔面
• - 2017年4月: 田中恭平／薄明
• - 2017年5月: 武田地球／新宿のシャンゼリゼでベトナムごっこをしたいだけ
• - 2017年6月: 右肩ヒサシ／故郷の河・東京・兄の内妻
• - 2017年7月: なかたつ／縁
• - 2017年8月: fiorina／広島
• - 2017年9月: まりにゃん／道へ
• - 2017年10月: 湯煙／ミネラルショップの片隅で。
• - 2017年11月: くつずりゆう／長いつき指
• - 2017年12月: 岡田直樹／ある朝にぼくは
• - 2018年1月: 芦野 夕狩／letters
• - 2018年2月: survof／僕の顔
• - 2018年3月: 蛾兆ボルカ／夜
• - 2018年4月: 武田地球／わたしは春虫
• - 2018年5月: 次郎／右利き
• - 2018年6月: 今田千代（イマラチオ）／イマラチオ
• - 2018年7月: 百均／惑星メメシス
• - 2018年8月: クヮン・アイ・ユウ／Tender
• - 2018年9月: survof／ストロボ
• - 2018年10月: カオティクルConverge!!貴音さん／羽の日
• - 2018年11月: 渡辺八畳／たったひとりで伸びていったクレーンへと捧げる詩
• - 2018年12月: 蛾兆ボルカ／海猫
• - 2019年1月: エイクピア／地異ミコ
• - 2019年2月: agath／ミラージュ
• - 2019年5月: 芦野 夕狩／神の庭
• - 2019年10月: 星空そとば／九月の終わりを生きる
• - 2019年11月: survof／ある夕刻
• - 2019年12月: たけだたもつ／稚内
• - 2020年1月: afterglow／メメント・モリ、武田地球／死んだベテルギウス
• - 2020年2月: あか／此岸彷徨
• - 2020年3月: こうだたけみ／こっちにおいで
• - 2020年4月: 楽子／私の盗まれたバックあ赤かった
• - 2020年5月: 鈴木歯車／速さについて
• - 2020年6月: ＆／排除
• - 2020年7月: 真清水るる／し
• - 2020年8月: atsuchan69／パパの日曜日
• - 2020年9月: パスワードを忘れ続ける／彼方からの手紙、パワフルぽっぽ／ラブレター・トゥ・ミー
• - 2020年10月: 黎／点、武田地球／生きるためにパイを焼く
• - 2020年11月: 宵月／あなたとどんぐりとハナミズキの赤い実とわたし
• - 2020年12月: なかたつ／打刻
• - 2021年1月: afterglow／クロソイド曲線
• - 2021年2月: 藤 一紀／立春の日に
• - 2021年3月: 鈴木夜道／〈安閑夜話〉 さようなら胃袋
• - 2021年4月: 武田地球／豆大福の日
• - 2021年5月: 暗谷時宗／じっちゃん。～ポエトリーリーディング～、高代 あさ／花火
• - 2021年6月: 不変蟹藻／死ね、ニュートン
• - 2021年7月: なないろ／わたしなりに
• - 2021年8月: yamabito／七月の雨
• - 2021年9月: 中田満帆／the daydreaming in a young town
• - 2021年10月: 藤 一紀／丘の上の墓碑
• - 2021年11月: 新染因循／夜空のかたち
• - 2021年12月: 茉／平等
• - 2022年1月: うろたん颱風／Twitterによくいる下手くそな詩を書くおばさん
• - 2022年2月: ロンドン塔うろ子／すみません、ここは詩のサイトでしょうか？友人のスマホに残された詩を載せます。コピペがミスってたら申し訳ないです。友人は詩と言葉で、人の心を暖めたいといつも言っていました。
• - 2022年3月: 橙色／ハッピーザーメンプログラム
• - 2022年4月: てんま鱗子／芝生に入るべからず Keep off the grass.
• - 2022年5月: ほば／ブランキーブランキーブランキー、川﨑雄山／変光星、川﨑雄山／雨の新訳
• - 2022年6月: てんま鱗子（揶白）／消えてほしい
• - 2022年7月: ほば／旅する為の雑記帳、深尾貞一郎／虫送り
• - 2022年8月: 鷹枕可／晩夏些事、薄楽／耳鳴り
• - 2022年9月: カオティクルConverge!!貴音さん／しまい
• - 2022年10月: 空色のこころ／秋愁
• - 2022年11月: 武田地球／ライチと花
• - 2022年12月: Snydam／体験記『呆気ない宣告』
• - 2023年1月: 鱗子（揶白）／お前
• - 2023年2月: 黒髪／悲しみと苦しみを呪って
• - 2023年3月: A・O・I／繭に成る。それが、だ、田中恭平new／ディストピアにあっても

複数のアカウント名義や改名を経ながら、多回にわたり大賞を受賞している作者も多く存在します。

関係者

サイトの運営は複数のメンバーによって行われており、設立以来、運営体制はいくつかの変遷を経て現在に至っています。

B-REVIEWは、誰もが気軽に詩を発表し、他者の詩を読み、評価することで、詩作と批評の営みを促進する開かれた場として機能しています。

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