BACHELOR (雑誌)

BACHELOR（バチェラー）について

「BACHELOR」は、日本のアダルト雑誌で、主に巨乳を特集する専門誌です。1977年に創刊され、発行元は株式会社ダイアプレスで、隔月に出版されています。創刊当初はエロ本ではなく、芸能色の強いグラフ誌としてスタートしましたが、後に内容を大きく変更しました。

創刊と変遷

初版では、著名なアーティストのインタビューや、フランスの女優ジョアンナ・シムカスに関する特集が組まれていました。日本の女優や歌手のインタビューも多く掲載されましたが、売れ行きは今ひとつでした。そこで、第4号以降はエロ本路線へと切り替え、1979年の後半からは巨乳を中心とした外国人女性の特集に舵を切りました。

その後の1980年代に入ると、日本ではほとんど存在しなかった巨乳に特化した雑誌としての地位を確立し、フェチに関連する記事を多く扱うという独自のスタイルを持ち続けました。編集長の白石氏は、2019年のインタビューで当時を振り返り、「鉱脈を掘り当てたという感覚があった」と述べていますが、巨乳モデルが日本には少なかったため、彼は海外に目を向けざるを得なかったと語っています。

売り上げのピークとその後

1990年には通巻150号を迎え、売り上げはピークに達しました。しかし、2000年代に入るとインターネットの普及に伴い、アダルト雑誌全体の売り上げは減少し、バチェラーもその影響を受けました。それでも白石編集長は、「待ってくれる読者がいる限りやめられない」とし、印刷の質を強調しながら刊行を続ける意志を表明。通巻450号を目指し、少なくとも2019年までは頑張りたいと述べていました。

現在の位置づけ

2020年の時点で、白石弘編集長は「巨乳との距離感」という独自のスタイル、外国人モデル一人ひとりの情報やプロフィールを詳述することを重視し、雑誌の内容を磨いています。また、提携誌「SCORE」とのネットワークを活かし、日本に特化した巨乳関連の記事を提供する活動を行っています。さらには、バチェラー発のスターを発掘する力も意識しています。

特徴的なコラム

「BACHELOR」では、ライターの青山正明による鬼畜変態コラム「Flesh Paper」や、風俗に関する鶴岡法斎のコラムが連載されていました。これらの特徴的なコンテンツは、他のアダルトメディアとは一線を画しています。

フリーライターでアダルトメディア研究の専門家である安田理央氏は、「巨乳」という言葉が1989年に松坂季実子のAVデビューをきっかけに一般化したと指摘していますが、「BACHELOR」ではその言葉が80年代の初めから使用されていたことが確認されました。これにより、雑誌が当時の文化に与えた影響が伺えます。

「BACHELOR」は、現在も日本最古の洋物誌かつエロ本としての地位を確立しており、今後も独自の路線を貫き続けることが期待されています。

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