BBCライヴ (レッド・ツェッペリンのアルバム)

『BBCライヴ』は、レッド・ツェッペリンがBBC向けに録音したスタジオセッションとライブを収録したコンピレーション・アルバムです。1997年11月11日にアトランティック・レコードから発売され、1982年の『最終楽章 (コーダ)』以来、15年ぶりの未発表音源の公式発表として話題を呼びました。

ディスク1は1969年に行われた3回のBBCセッションで構成されています。当時の彼らの勢いが感じられる貴重な音源が満載です。ディスク2は1971年4月1日にロンドンのパリ・シアターで行われたコンサートの模様をほぼ完全収録。ライブバンドとしての彼らの魅力が堪能できます。

シングルをほとんどリリースしなかったレッド・ツェッペリンにとって、ラジオでの楽曲オンエアは重要なプロモーション手段でした。マネージャーのピーター・グラントは、コネクションを駆使してバンドをBBCのラジオ番組に出演させ、それがきっかけとなり、彼らは数回にわたってBBCでライブ演奏を行いました。1971年以降はラジオ出演に頼らずともライブへの集客が見込めるようになったため、バンドは「イン・コンサート」を最後にBBCには出演していません。

本作の収録曲は、公式リリース前からブートレグとして大量に出回っていました。長らく録音の詳細が不明でしたが、BBCの記録によって全貌が明らかになりました。『BBCライヴ』は、1976年発表の『永遠の詩 (狂熱のライヴ)』以来のライブ盤であり、ファン待望のリリースとなりました。ただし、一部楽曲には編集が施されており、未発表曲の一部は収録されていません。

2016年にはリマスター版が再発され、1969年4月14日のRhythm & Blues Sessionや、1971年のパリ・シアターにおける「コミュニケイション・ブレイクダウン」など、未収録だった9トラックが追加収録されました。

収録曲は以下の通りです。

ディスク1
1. ユー・シュック・ミー "You Shook Me"
2. 君から離れられない "I Can't Quit You Baby"
3. コミュニケイション・ブレイクダウン "Communication Breakdown"
4. 幻惑されて "Dazed and Confused"
5. ザ・ガール・アイ・ラヴ "The Girl I Love She Got Long Black Wavy Hair"
6. 強き二人の愛 "What Is and What Should Never Be"
7. コミュニケイション・ブレイクダウン "Communication Breakdown"
8. トラヴェリング・リヴァーサイド・ブルース "Travelling Riverside Blues"
9. 胸いっぱいの愛を "Whole Lotta Love"
10. サムシング・エルス "Somethin' Else"
11. コミュニケイション・ブレイクダウン "Communication Breakdown"
12. 君から離れられない "I Can't Quit You Baby"
13. ユー・シュック・ミー "You Shook Me"
14. ハウ・メニー・モア・タイムズ "How Many More Times"

ディスク2
1. 移民の歌 "Immigrant Song"
2. ハートブレイカー "Heartbreaker"
3. 貴方を愛しつづけて "Since I've Been Loving You"
4. ブラック・ドッグ "Black Dog"
5. 幻惑されて "Dazed and Confused"
6. 天国への階段 "Stairway to Heaven"
7. カリフォルニア "Going to California"
8. ザッツ・ザ・ウェイ "That's the Way"
9. 胸いっぱいの愛を "Whole Lotta Love"
10. サンキュー "Thank You"

このアルバムは、レッド・ツェッペリンの初期のライブパフォーマンスを捉えた貴重な記録であり、彼らの熱い演奏と、ラジオというメディアを通じたプロモーション戦略を垣間見ることができる作品です。

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