BEST OF DREAMS COME TRUE

『BEST OF DREAMS COME TRUE』の概要

『BEST OF DREAMS COME TRUE』は、DREAMS COME TRUEという日本の人気音楽グループの非公認ベストアルバムです。このアルバムは1997年10月1日にEpic/Sony Recordsからリリースされ、当初はグループのファンに向けて数多くの名曲を紹介する意図があったものの、実際にはメンバーによる同意なしに制作されました。このことが後の騒動を引き起こす原因となりました。

アルバムリリースの背景と内容

リリースの背景には、DREAMS COME TRUEが当時の所属レコード会社であるエピックレコードジャパンから関係を解消し、新たに他のレコード会社に移籍したことがあります。これに伴い、エピックレコードは無断でアルバムをリリースすることを決定したのです。アルバムに収録されている曲は、過去のシングル作品の中から選ばれたものであり、特にシングルバージョンが収録されています。これには、一部の楽曲が初めてアルバムに収録されるという重要な意味も含まれています。

初回出荷は200万枚を数え、売上は6作連続でダブルミリオンを達成しました。1997年のアルバム年間ヒットチャートでは6位を記録し、歴代アルバムチャートでは62位という成果を収めました。

収録楽曲は多岐にわたり、エピックレコードからリリースされたシングルの中でも、特に人気の高い楽曲が多数収められています。例えば、「雪のクリスマス」や「太陽が見てる」、「WINTER SONG」、さらには「WHEREVER YOU ARE」など、ファンにとって思い入れのある楽曲が多く収められています。また、この作品は現在では入手が困難なシングルバージョンを含むため、貴重なコレクションとしての価値も持っています。

権利問題に関する経緯

一方で、このアルバムのリリースには権利問題が絡んでいます。DREAMS COME TRUEのメンバーはこのアルバムの発売に強く反発し、エピックレコードに対して抗議を行いました。その結果、このアルバムは2000年以降に廃盤となり、公式ディスコグラフィーからもその存在は抹消されました。このような経緯の中で、DREAMS COME TRUEのメンバーはファンに向け、有名な「私たちにとってベストアルバムは必要ない」といったメッセージを発信し、ファンのサポートを求めました。

発売後の対応と後続作品

このアルバムのリリース後、DREAMS COME TRUEは公認のベストアルバム『DREAMS COME TRUE GREATEST HITS "THE SOUL"』を2000年に発表し、さらにその後のベストアルバムではファンの意見を取り入れるなどして、より緊密な関係を築く努力を続けました。これにより、公式なベストアルバムの方が総じて高い売上を記録し、DREAMS COME TRUEの音楽活動の新たな一歩となりました。

現在の状況

現在では『BEST OF DREAMS COME TRUE』は廃盤となっていますが、中古市場では流通が行われており、当時のファンや新たなリスナーにとっては貴重な作品として評価されています。また、DREAMS COME TRUEのオールタイム・ベストアルバムや裏ベストアルバムでは、シングルバージョンの楽曲が収録されるようになったこともあり、ファンはその違いを楽しむことができるようになりました。

このように、『BEST OF DREAMS COME TRUE』は音楽としての価値だけでなく、エピックレコードとDREAMS COME TRUEとの関係性の変遷を象徴する重要な作品として、今後も多くの人々に愛されていくことでしょう。

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