Bitter

研ナオコの15枚目のオリジナルアルバム『Bitter』は、1989年2月21日にポニーキャニオンから発売されました。LPレコード（C28A-00687）とCD（D32A-0417）の2形態でリリースされています。

前作『Deep』から約3年のブランクを経て発表された本作は、研ナオコが結婚・出産を経験した後の初のオリジナルアルバムとなります。先行シングルとしてリリースされた「冬のカトレア海岸」を含む全10曲が収録されており、アルバム全体を通して「ほろ苦い悲恋」というテーマが貫かれています。

CDジャーナルでは、「アルバムタイトル通り、ほろ苦い悲恋の歌ばっかりだ。そんなテーマのもと非常に静的な統一感のあるアルバム。手堅すぎる気もするけど、これはこれでいいのでしょう。」と評価されています。アルバム全体を覆う静かで落ち着いた雰囲気と、安定感のある歌唱が評価されている一方で、やや手堅すぎるという意見も見られます。

アルバム収録曲は以下の通りです。

1. 冬のカトレア海岸
2. 見かけませんでしたか
3. 銀の針
4. 悲しみのDance
5. 馬鹿だね、雨
6. 迷惑
7. 最後の会話
8. 今日子
9. ひとりごと
10. Boyのララバイ

収録曲について:

冬のカトレア海岸: 本作からの先行シングルとしてリリースされた42枚目のシングル。
見かけませんでしたか: 「冬のカトレア海岸」のカップリング曲。
銀の針: 「冬のカトレア海岸」のカップリング曲。
悲しみのDance: テレビ東京系『月曜・女のサスペンス』の主題歌として使用されました。
* 馬鹿だね、雨: 当初、シングル候補曲として検討されていました。

『Bitter』は、研ナオコの新たな一面を垣間見ることができる作品であり、彼女の表現力の幅広さを感じさせる一枚と言えるでしょう。結婚・出産という人生の転機を経て、より深みを増した歌声が、聴く人の心に深く響きます。

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