BULLY ブリー

映画『BULLY ブリー』について

『BULLY ブリー』は、2001年に公開されたアメリカの映画です。この作品は、実際に起きたボビー・ケント殺害事件を題材としており、ジム・シュッツの著書『なぜ、いじめっ子は殺されたのか？』を原作としています。ラリー・クラークが監督を務め、少年少女たちの過激な行動と心理をリアルに描き出しています。

ストーリー

物語は、成績優秀な高校生ボビーと、高校中退のマーティーという幼馴染の関係から始まります。同じアルバイト先で働く二人ですが、ボビーはマーティーに対して支配的な態度を取り、暴言や暴力を繰り返していました。そんな中、ボビーとマーティーは、アリとリサという少女たちと出会い、それぞれ交際を始めます。しかし、ボビーは恋人であるアリやリサに対しても暴力的な態度を取り、彼女たちを深く傷つけていきます。

ボビーの暴力はエスカレートし、アリとリサは彼への憎しみを募らせていきます。そして、リサの「殺すしかない」という言葉をきっかけに、ボビーを殺害する計画が動き出します。アリの友人であるドニーとヘザー、リサのいとこであるデレク、そしてマフィアの殺し屋を自称するカーフマンらが計画に加わり、凄惨な殺害を実行します。

キャスト

ボビー役：ブラッド・レンフロ
マーティー役：ニック・スタール
アリ役：ビジュー・フィリップス
リサ役：レイチェル・マイナー
ドニー役：マイケル・ピット
ヘザー役：ケリー・リンチ
デレク役：ダニエル・フランゼーゼ
カーフマン役：レオ・フィッツパトリック

※日本語吹替版は、現行DVDには収録されていません。

音楽

本作では、エミネムをはじめ、サイプレス・ヒルやダズ・デリンジャーといったヒップホップアーティストの楽曲が使用されています。また、殺害シーンのスコアは、ソニック・ユースのサーストン・ムーアによる楽曲が使用されており、作品の雰囲気をより一層引き立てています。

備考

監督のラリー・クラークは、カーフマンの父親役としてカメオ出演しています。
カーフマン役のレオ・フィッツパトリックは、クラーク監督のデビュー作『KIDS/キッズ』で主演を務めています。
デレク役のダニエル・フランゼーゼは、撮影中にアリ役のビジュー・フィリップスから性的指向や体型を揶揄されたり、身体的な暴力を受けたりするなどの嫌がらせを受けていたことを告白しています。

作品のテーマ

この映画は、いじめ、暴力、そして若者たちの心の闇といった、現代社会が抱える問題に焦点を当てています。登場人物たちの過激な行動は、観る者に衝撃を与え、深く考えさせられる内容となっています。暴力の連鎖がもたらす悲劇と、その根底にある人間の心理を描いた作品と言えるでしょう。

外部リンク

ブリー - allcinema
ブリー - KINENOTE
BULLY - オールムービー（英語）
* BULLY - IMDb（英語）

もう一度検索