Ballad Classics

『Ballad Classics』について

『Ballad Classics』は、1987年12月1日にビクター音楽産業からリリースされた小泉今日子の3作目となるベスト・アルバムです。本作には彼女の著名なバラードが多数収められており、特にヒットシングル「Smile Again」が著名です。その他にも「The Stardust Memory」や「木枯しに抱かれて」の新録音バージョン、さらには未発表曲「胸いっぱいのYesterday」など、5曲の新しい録音が追加されていることが特徴です。全収録曲は合計14曲となります。

アルバムの帯に記載されたコピー「コイズミがバラードになった!!」は、今まさに彼女が新たな音楽の方向性に挑戦していることを物語っています。小泉自身は、これまでのキャリアで挑戦してきた多様な音楽スタイルを際立たせるために、定番のベストアルバムとは異なるアプローチを選びました。このようなコンセプトは、彼女の音楽への真摯な姿勢を感じさせてくれます。

アルバムのジャケットデザインはペーター佐藤によるもので、視覚的にも聴覚的にも印象的な作品に仕上がっています。また、LPのライナーノートには「哀愁ボーイ」というタイトルで、音楽評論家の吉見佑子がペンネーム「吉田いつか」として寄稿したエッセイが収められています。このような多角的な視点が、アルバムの深さを一層引き立てています。

特に小泉は当時、多くのテレビコマーシャルに出演し、「CMの女王」と呼ばれるほどの人気を誇っていました。そのため、本作の企画も彼女自身の強い意欲から生まれたものです。新たな試みに満ちたこのアルバムは、彼女の成長を示す重要な作品であると言えるでしょう。

その後、2007年8月22日にはリマスター版『Ballad Classics+1』が発売され、ボーナストラック1曲が追加される形で再登場しました。この作業により、時代を超えてより多くのリスナーに愛されることとなりました。また、1989年12月16日には続編『Ballad Classics II』もリリースされ、好評を博しました。

さらに2024年9月25日には、リマスタリングされた『Ballad Classics II』と『Ballad Classics III』が同時に発売される予定で、音楽ファンにとってはたまらない日になるでしょう。

収録曲

『Ballad Classics』の収録曲には、以下のような楽曲が含まれています。各曲は彼女のアルバムからのセレクトや新録音が特徴です。
1. Flapper - 7thアルバム『Flapper』収録
2. 哀愁ボーイ - 5thアルバム『Betty』収録
3. 木枯しに抱かれて (Another Version) - 映画『ボクの女に手を出すな』主題歌
4. 涙のセンターライン - 4thアルバム『WHISPER』収録
5. 魔女 - 16thシングル
6. Smile Again - 23rdシングル
7. 風のファルセット (Another Version) - 8thアルバム『今日子の清く楽しく美しく』収録
8. 胸いっぱいのYesterday - 新曲
9. Today's Girl - 6thアルバム『Today's Girl』収録
10. 夜明けのMEW - 19thシングル
11. ヨコハマ・スイート・レイン - 11thシングル「ヤマトナデシコ七変化」のB面
12. One Moon (Whisper Version) - 10thアルバム『Hippies』収録
13. 二人 (Another Version) - 7thアルバム『Flapper』収録
14. The Stardust Memory (Slow Version) - 映画『生徒諸君!』主題歌の別バージョン

ボーナストラックにはベルベットボイスな夜も収録され、変化に富んだ楽曲たちが揃っています。この作品は、小泉今日子のバラードの魅力を余すところなく引き出した、記念すべきベスト・アルバムと言えるでしょう。

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