Bet〜追憶のRoulette〜

accessが手掛けたシングル作品、「Bet〜追憶のRoulette〜」（ベット〜ついおくのルーレット〜）は、グループにとって通算21枚目にあたるリリースとして、2012年7月11日に世に送り出されました。この楽曲が収録されたシングルは、accessの活動基盤であるDarwin Recordから発表されています。

本シングルの商業的な成績に着目すると、いくつかの特徴が見て取れます。これまでの総売上枚数は、おおよそ6千枚に達しています。オリコン週間シングルチャートでの動向では、過去の作品と比較して異なる結果となりました。特に、2008年にリリースされた17枚目のシングル「Dream Runner」以来、およそ4年の歳月を経て、週間ランキングのトップ20圏内に入ることができませんでした。

また、オリコンのインディーズシングルチャートにおける実績も特筆に値します。accessは、18枚目のシングル「Higher Than Dark Sky」以降、前作にあたる「Wild Butterfly」に至るまで、同チャートで3作連続となる首位を獲得していました。しかし、「Bet〜追憶のRoulette〜」においては、先行作品と比較して販売枚数が大きく減少したことが影響し、惜しくも連続1位の記録は途絶え、2位という結果に留まりました。これは、当時のaccessがインディーズ市場で示していた勢いに、一時的な変化があったことを示唆する出来事でした。

タイトルを飾る楽曲「Bet〜追憶のRoulette〜」は、シングルとして発表されただけではなく、彼らの他のアルバム作品にも異なるバージョンで収録されています。具体的には、accessの7枚目となるオリジナルアルバム『Secret Cluster』には、シングルバージョンとは異なるアルバムバージョンが収められています。さらに、リミックス作品であるアルバム『Re-Sync Cluster』には、「Demon Angel re-sync style」と名付けられたアレンジ版が収録されており、多様な形で楽曲が提示されています。

本シングルCDには、以下の楽曲が収録されています。

Bet〜追憶のRoulette〜
Let me go
* Bet〜追憶のRoulette〜 (Instrumental)

これらの収録曲の制作陣を見ると、作詞はaccessのボーカリストである貴水博之が担当しています。そして、楽曲の作曲および編曲は、キーボード・プログラマーである浅倉大介が一手に担っています。これは、accessの楽曲制作における、作詞と作曲・編曲という役割分担が明確になされた体制を反映しています。シングルは、表題曲、カップリング曲、そして表題曲のインストゥルメンタルバージョンという、一般的な構成でリリースされました。

「Bet〜追憶のRoulette〜」は、accessのシングル作品群の中で、特にセールス面での変化が注目される一枚です。オリコン週間チャートでのトップ20入りを逃し、インディーズチャートでの連続1位記録が途切れるという結果は、当時の市場環境やファンの動向など、様々な要因が影響した可能性があります。しかし、この楽曲自体は、オリジナルアルバムやリミックスアルバムに別バージョンが収録されるなど、彼らの音楽活動における重要なピースとして位置づけられています。特に、インディーズチャートでの記録の変動は、この時期のaccessの状況を語る上で欠かせない要素の一つと言えるでしょう。本シングルは、accessの歴史において特定の局面を示す作品として記憶されています。

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