Blank13

映画『blank13』について

『blank13』（ブランクじゅうさん）は、2018年に公開された日本映画で、俳優の斎藤工が本名の齊藤工名義で初めて監督を務めた作品です。この映画は、映像配信サービスひかりTVのオリジナル企画として計画されました。

制作の背景

元々は40分程度のコントとして企画された『ブランクサーティーン』ですが、齊藤監督の提案により、海外映画祭に出品可能な70分の長編映画に昇華しました。本作のストーリーは、原作者であるはしもとこうじ氏の実体験に基づいており、エンドロールの最後には、故・松本匡人へ捧げられた献辞が含まれています。また、シンガーソングライターかつ俳優の福山雅治が製作委員会に参加しています。

あらすじ

物語の中心となる松田家のコウジは、兄のヨシユキから実家に呼び出されます。そこで彼は、父親の松田雅人が胃がんで入院しており、余命がわずか3ヶ月であることを知ります。雅人は13年前にタバコを買いに出たまま失踪しており、その間に400万円の借金を抱えていました。母の洋子と兄のヨシユキは、これらの経緯から雅人を無視することを決めますが、心のどこかに幼い頃の楽しい思い出を持つコウジは、見舞いに行くことにします。

しかし、13年ぶりに出会った雅人は、借金取りに追われる姿があり、心の通わないまま病院を後にします。やがて、雅人の葬儀の日が訪れます。ヨシユキが喪主を務め、コウジと恋人のサオリも参列しますが、母は葬儀に出席しませんでした。葬儀では、遺族以外の参列者たちが雅人の思い出を語り始め、その中から意外な一面が浮かび上がります。

キャスト

本作には高橋一生、斎藤工、神野三鈴、松岡茉優、リリー・フランキーなどの豪華なキャストが揃っています。特に、高橋一生は松田コウジ役を演じ、少年時代は大西利空が務めました。また、斎藤工が兄のヨシユキ役を演じるなど、家族の絆を描くストーリーに深みを与えています。

スタッフ

監督は齊藤工、原作ははしもとこうじ、脚本は西条みつとしが担当しました。また、音楽は金子ノブアキによって作成され、優れた音響効果により、物語がより感情的に引き立てられています。撮影、照明、美術などの多くのスタッフが協力しており、映画の完成度を高めました。

受賞歴

本作は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭や第20回上海国際映画祭などで賞を受賞しており、多くの観客に感動を与えました。興行収入も1億円を超え、7.9万人の動員を記録しました。

主題歌と関連商品

主題歌は笹川美和の「家族の風景」で、アルバム『新しい世界』に収録されています。映画『blank13』のBlu-rayおよびDVDも販売され、多くのファンに愛されています。

感動的で深いテーマを持つ『blank13』は、家族の絆を再確認させてくれる作品です。

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