CHANGE UR WORLD

KAT-TUN 13thシングル「CHANGE UR WORLD」：詳細解説

2010年11月17日、J-One Recordsより発売されたKAT-TUNの13枚目のシングル「CHANGE UR WORLD」は、同グループにとって大きな転換期を象徴する作品と言えるでしょう。前シングル「Going!」から約6ヶ月ぶり、そしてメンバー赤西仁の脱退後初のシングルとして、大きな注目を集めました。

表題曲「CHANGE UR WORLD」は、亀梨和也が出演する日本テレビ系『Going!Sports&News』のテーマソングに起用され、疾走感溢れるメロディーと力強いメッセージ性が話題を呼びました。カップリング曲にも注目すべき点が多く、まずは『ログとも』CMソングとして使用された「GIVE ME, GIVE ME, GIVE ME」は、キャッチーなメロディーが印象的な一曲です。そしてもう一曲のカップリング、「NEVER × OVER 〜「-」IS YOUR PART〜」は、後に盗作疑惑が浮上するなど、波乱含みの歴史を持つ楽曲となりました。

シングルには通常盤に加え、初回限定盤1と2の2種類の初回盤が用意されました。初回限定盤1には「CHANGE UR WORLD」のビデオクリップとメイキング映像を収録したDVDが付属。一方、初回限定盤2には、上田竜也と田口淳之介のソロ曲がそれぞれ収録されている点が大きな特徴です。上田竜也の「ニートまん」は、彼の作詞によるユーモラスな楽曲で、一方田口淳之介の「GIRLS（NTT presented by Junnosuke Taguchi）」は、中丸雄一、田口淳之介、田中聖の頭文字をとったユニット名「NTT」名義の作品として、遊び心とグループ愛を感じさせる楽曲となっています。これらのソロ曲は、メンバーそれぞれの個性と才能を改めて感じさせる、ファン必聴の楽曲と言えるでしょう。

しかし、「CHANGE UR WORLD」は、音楽的な側面だけでなく、様々な出来事によってその存在感を増すことになります。特に問題となったのは、カップリング曲「NEVER × OVER 〜「-」IS YOUR PART〜」をめぐる盗作疑惑です。2010年11月、この曲がVOCALOIDクリエイターAVTechNO!の楽曲「DYE」に類似しているとの指摘がインターネット上で広まりました。この疑惑について、2011年1月19日にAVTechNO!は自身のブログで、「NEVER × OVER 〜「-」IS YOUR PART〜」のアレンジに「DYE」の影響があったと認め、問題解決に向けた対応が報告されました。重要な点は、AVTechNO!がKAT-TUNのメンバーに非はないと明言していることで、楽曲制作過程における複数の作曲者クレジット（Hans Johnson・t-oga・NAO・ATSUSHI・Tatsuya Ueda・King of Slick・Magnus Funemyr）の中に、過去にKAT-TUNメンバーが発表したソロ楽曲の作曲者が含まれているという点です。具体的には、t-oga（亀梨和也「SWEET」）、NAO（田口淳之介「LOVE MUSIC」）、ATSUSHI（田中聖「PIERROT」）、Tatsuya Ueda（上田竜也「RABBIT OR WOLF?」）、King of SlickとMagnus Funemyr（中丸雄一「FILM」）であり、これらの過去の楽曲の要素が、結果的に「DYE」と類似した部分を生み出した可能性が示唆されています。

この盗作騒動は、音楽業界における著作権問題の複雑さを改めて浮き彫りにした出来事でした。「CHANGE UR WORLD」は、音楽性、メンバーの個性を示すソロ楽曲、そしてその後の盗作問題と、様々な要素が絡み合い、多角的に考察できる興味深いシングルとなっています。

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