CODE NAME.2 SISTER MOON

『CODE NAME.2 SISTER MOON』について

CHAGE and ASKA（現：CHAGE and ASKA）のオリジナル・アルバム『CODE NAME.2 SISTER MOON』は、1996年4月22日に発売されました。この作品は18作目のアルバムで、前作『Code Name.1 Brother Sun』から約10か月後のリリースとなりました。リリース元はポニーキャニオンです。さらに、このアルバムは1998年や2001年、そして2009年にSHM-CDとして再発されるなど、多くのリリースの歴史があります。

背景とリリース

アルバムのタイトルは、1972年公開の映画『ブラザー・サン シスター・ムーン』からインスパイアを受けており、ASKAがその映像美に感銘を受けたことが由来となっています。前作からの発売告知は行われていましたが、ツアーとの関係で実際のリリースまでに予想よりも時間がかかりました。本作は前作との相互性があり、より深いメッセージを持つ作品となっています。

本作のリリース後、CHAGEとASKAは音楽活動においても変化を遂げました。特に1996年末からソロ活動が活発化し、さまざまなプロジェクトに取り組みました。また、このアルバムはCHAGE and ASKAとしてポニーキャニオンから発表された最後のオリジナル・アルバムでした。さらに2009年には、紙ジャケットシリーズの一環として再発されることとなりました。

制作の過程

アルバムの制作は1994年から1995年にかけて行われ、当初はCD2枚組としても考えられるほどの楽曲数を誇りました。しかし、最終的には1枚にまとめられることに。この制作が進められる中、CHAGEとASKAはコンサートツアー『SUPER BEST 3 MISSION IMPOSSIBLE』と並行してレコーディングを行ったため、彼らの心境や表現が作品に織り込まれました。

中でも特筆すべきは、前作の一部に収録されていた「君の好きだった歌」が、本作には収録されなかったことです。この曲はブックレットに散文詩としてのみ掲載されました。

アルバムの制作が進む中で、彼らはさらに新曲を書き加えることにしました。CHAGEが書いた「ピクニック」や、ASKAの「青春の鼓動」がその一例です。これらの楽曲は、彼らの現状を反映したものとして収録されました。

批評と成果

音楽評論家の小貫信昭は本作について「CHAGEとASKAの個性がはっきりと出ており、自分の身近な世界から歌の世界を広げるような印象を与える」と評価しています。また、アルバムはオリコンで46.3万枚の売り上げを記録するなど、高い評価を受けました。

収録曲の魅力

アルバムには、数々の名曲が収録されています。「もうすぐだ」はCHAGEとASKAが共演する日本航空のCMソングで、達成への切実な願いを歌った楽曲です。また、「青春の鼓動」はASKAが青春時代の心情を素直に表現した力作となっています。「Sea of Gray」や「river」といった楽曲も、さまざまなテーマを持ち、聴き手に深いメッセージを伝えます。

このように、『CODE NAME.2 SISTER MOON』はCHAGE and ASKAの音楽的旅路を示した重要なアルバムであり、彼らの表現の幅広さや深さを感じることができます。

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