COMIC快楽天

COMIC快楽天（コミックかいらくてん）

『COMIC快楽天』は、ワニマガジン社から発行されている成人向け[[漫画]]雑誌です。1994年に『漫画エロトピア』の増刊号として産声を上げ、翌1995年に独立創刊を果たしました。2019年10月号で創刊25周年を迎え、現在も定期的に刊行されています。成人向け[[漫画]]雑誌としては、1986年創刊の『ペンギンクラブ』に次ぐ歴史の長さです。

概要

創刊当初は『漫画エロトピア』の増刊号という位置づけでしたが、初代編集長の山崎公士氏の嗜好が反映されたスタイリッシュな誌面が特徴でした。性的アピールを前面に出した表紙が多い同ジャンルにおいて、創刊当時の『COMIC快楽天』は、性的描写を抑えたハイセンスなデザインで独自の評価を得ていました。その成功を受け、姉妹誌として『変玉』、『COMIC激漫』、『快楽天・星組』などが創刊され、それぞれトレヴァー・ブラウン、寺田克也、OKAMAといったイラストレーターが表紙を担当し、他社とは異なるブランドイメージを確立しました。

しかし、成人向け[[漫画]]雑誌であると認識されにくいという問題も抱えていました。子供が誤って購入してしまうといった苦情が寄せられましたが、ワニマガジン社は毅然とした態度を崩さず、約9年間村田蓮爾氏を表紙の作画に起用し続けました。内容は性交渉だけでなく、一般青年誌を意識したストーリー性のある作品も多く、初期には性描写のない作品も掲載されていました。この時期の主な執筆作家としては、OKAMA氏、ぢたま某氏、文月晃氏、陽気婢氏などが挙げられます。

2000年頃から成人向け[[漫画]]がハードコア化するにつれて、2003年6月号以降は成人誌らしい性的アピールを強めるようになりました。表紙イラストも、みやびつづる氏、LINDA氏、西安氏、鳴子ハナハル氏などが交代で担当するようになりましたが、2019年頃からは再びフライ氏のような専業イラストレーターの起用も行われています。

村田蓮爾氏を中心とした初期のアート路線を担ったイラストレーターや漫画家は、山崎編集長が2004年に創刊した『robot』などに移行しました。その後、『季刊GELATIN』や『ひめ』シリーズなど、2013年まで独自の路線を歩んでいましたが、村田氏は現在も広告を除いた最後のページに一枚絵を掲載しています。

成人向け[[漫画]]雑誌としては異例の部数を発行しており、2011年には公称で32万部に達しました。これは一般誌である『ヤングチャンピオン』や『ヤングアニマル』を上回る数字です。主にコンビニエンスストアで販売されていますが、かつてはオンライン書店でも購入可能でした。2017年1月からは、オンラインストリーミングサービスのKomifloでデジタル配信を開始し、紙媒体の発売と同日に配信されています。2019年8月号からは、コンビニエンスストアでの成人向け雑誌取り扱い停止に伴い、成年マーク付きの書店向け雑誌となりました。

新人賞

1997年より、およそ年2回のペースで新人漫画賞を開催しています。王様賞、王子様賞、お姫様賞、奨励賞が設けられており、数々の漫画家を輩出しています。

関連雑誌

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