CROWN (和田慎二・氷栗優の漫画)

CROWN

『CROWN』（クラウン）は、和田慎二が原作、氷栗優が作画を手がけた漫画作品です。秋田書店の『プリンセスGOLD』にて連載され、単行本は全6巻で刊行されました。

概要

物語は、幼い頃に国を追われた王子と王女を中心に展開します。兄は傭兵として腕を磨き、妹は日本で普通の女子高生として暮らしていました。しかし、妹の身には王位継承の証である「クラウン」が宿っており、数々の刺客が彼女を狙います。兄は妹を守りながら、母国へと帰る道を探るという壮大なストーリーです。

あらすじ

主人公である四ノ宮まひろは、ごく普通の女子高生として日々を送っていました。しかし、両親の事故死後、叔父一家に虐げられる生活を送り、家を飛び出して中華料理屋で住み込みのアルバイトを始めます。そんなある日、まひろの前に謎の外国人二人組が現れ、叔父一家を追い払います。彼らは、幼い頃に生き別れた兄のレンと、その相棒であるジェイクでした。

レンとジェイクは、レガリア王国の王女であるまひろを守るために日本にやってきたのでした。まひろの首には、王位継承の証である「クラウン」があり、それを狙う者たちが後を絶ちません。まひろを守るため、レンとジェイクは世界中を転々としながら、刺客たちとの戦いを繰り広げます。

旅を続ける中で、レンとまひろは兄妹でありながらも、互いに惹かれ合っていく複雑な感情を抱くようになります。

登場人物

四ノ宮まひろ（チャカム・マヒロ・レガリア）
レガリア王国の王女。幼い頃に暗殺を逃れ、日本の四ノ宮家に養女として育てられます。明るい性格で、母親譲りのダウジングの才能を持っています。後にレガリア王国の女王となります。
獅堂蓮（レン・シドー）
まひろの兄。暗殺を逃れ、傭兵として育てられました。妹を守るため、フリーランスの傭兵として活動し、ジェイクと出会い行動を共にします。
レイモンド・ミュラー（ジェイク）
レンの相棒である傭兵。作戦立案能力にも長けており、レンをサポートします。女性に免疫がない一面も。
コンドライト・ボーン（コンドル）
かつてレンとジェイクと共に戦った傭兵。レガリアの襲撃チームを率いるも、レンとジェイクに敗れ、復讐を誓います。後にまひろのボディガードとなりますが、映画撮影をカモフラージュにした襲撃の際、まひろをかばい戦死します。
アンジェラ・カートライト（アンジュ）
宝石を愛する暗殺者。実は男性。レンとジェイクの暗殺を請け負いますが、まひろのダウジング能力に感銘を受け、彼女を守るようになります。

レガリア王国

中央アジアに位置する小国。近年ダイヤモンド鉱が発見され、貿易立国として発展しました。王位継承の証である「クラウン」は、王家に代々伝わるダイヤのペンダントです。

マリカ
レンとチャカムの母。日本人。地質学者の父と共にレガリアを訪れた際、王室の秘宝「クラウン」を用いたダウジングで鉱脈を発見し、その縁で王子と結婚、王妃となる。まひろが生まれた頃から体を壊し、程なくして死亡。
レガリア王
小国だったレガリアを経済的に発展させるため、ダイヤモンドの鉱脈を探していた。マリカに王位継承の証「クラウン」を貸し、光の王冠を目の当たりにしたことを縁に、マリカを后に迎える。マリカの死後、妃候補だったフィビュラを後添えに迎えるが、一年ほどの後原因不明の病に倒れ、意識不明の重態に。14年後、まひろの社交舞踏会デビューの後病没。
フィビュラ
レガリアの大臣の娘で、王妃候補だったが、王子とマリカの結婚に憎悪を抱く。マリカを毒殺し王妃となるも、子供が産めない体であったため、自らが女王となるべく暗躍する。
バルザス
フィビュラの側近。僧兵だったころ、まだ女官だったフィビュラを虎から助け出し、以来20年護衛を勤めている。実はレンとまひろを国外に逃亡させた張本人。
バシュタール
盲目の占星術師。レンと同じ日に修道院で生まれ、5歳のころマリカとの交流から匂いで物を捉える能力を身につける。以来彼女を母と、レンを兄と、まひろを妹と慕っている。まひろ帰還後は王宮に入りまひろと長老会との連絡役となる。

書誌情報

和田慎二（原作）・氷栗優（作画）『CROWN』秋田書店〈PRINCESS COMICS DELUXE〉、全6巻
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外部リンク

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