CUFFS 〜傷だらけの地図〜

CUFFS 〜傷だらけの地図〜

『CUFFS 〜傷だらけの地図〜』は、東條仁による日本の漫画作品で、1996年から2005年まで『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載されていた格闘漫画です。また、その続編である『CUFFS 〜傷だらけの街〜』が、2014年より『別冊漫画ゴラク』(日本文芸社)などで掲載されています。

あらすじ

物語の舞台は、東京都の達川町。そこは「不良の聖地」と呼ばれ、最強のチンピラとして名を馳せていた久宝龍二は、35歳にして命を落とします。しかし、彼の魂は16歳の少年、沢渡憂作の体に乗り移ってしまいます。憂作は、龍二が16年前に捨てた妻、沢渡涼子の息子でした。いじめを苦に自殺を図った憂作の体に龍二の魂が入り込み、彼は憂作として第二の人生を歩むことになります。

学校でいじめっ子を返り討ちにする憂作は、周囲の不良たちから一目置かれる存在となります。幼馴染の黒田有美は、そんな憂作に惹かれていきますが、もう一人の幼馴染、宇田川は憂作の変化に疑念を抱きます。そんな中、芝田学園のトップである長瀬が、有美を人質に取り憂作を挑発します。長瀬との戦いを制した憂作は、達川町の不良たちから狙われる存在となっていく。

ストーリー展開

物語は、第一章、第二章、最終章の三部構成となっています。

第一章

憂作の芝田学園での生活を中心に、龍二が生きていた頃に関わりのあった人物とのエピソードが展開されます。学園を舞台にしながらも、主人公が授業を受けるといった学生らしいシーンはほとんどありません。作者が得意とするスピーディーで爽快な戦闘シーンが満載で、B級アクション映画のマニアックなネタも散見されます。

第二章

小松大工業高校(マツコー)のBCM(ブラックコートマフィア)や関西ノワールとの抗争が中心に描かれます。第一章のラストで恋人を失った憂作は、よりシリアスな状況に身を投じていきます。BCMとの戦いを通じて、それまで仲間意識の薄かった憂作は、ヒデやミン、門女(モンジョ)の女子三人組などと出会い、仲間を大切にするようになっていきます。

最終章

男死利祭(だんじりまつり)を舞台に、憂作は自身の魂がなぜ息子の体に入り込んだのかという疑問を抱き、その答えを求めてカナダへと旅立ちます。

主要登場人物

沢渡憂作/久宝龍二: 本作の主人公。かつては街で恐れられたチンピラでしたが、憂作の体に魂が乗り移り、第二の人生を歩むことになります。
沢渡憂作(転生前): 龍二と涼子の息子。いじめを苦に自殺を図った際に、龍二の魂が乗り移ります。
沢渡涼子: 龍二の妻であり、憂作の母親。息子の変化に気づいていません。

その他登場人物

長瀬: 芝田学園のトップで、「鉄人」の異名を持つ男。憂作に敗れた後、アメリカへ渡ります。
宇田川: 憂作の幼馴染。憂作が別人であることに気づきます。
黒田有美: 憂作の幼馴染。憂作に好意を抱きます。
笠原恵: 芝田学園の生徒。憂作と惹かれ合いますが、病に倒れます。
岸川秀人(ヒデ): 小松大工業高校で憂作の仲間となる、パープル・ヘイズの発明者。
稲葉繁樹(イナーキ): 格闘集団ドラゴンズのトップ。憂作と激闘を繰り広げます。
轟史郎: BCMのリーダー。圧倒的な力を持つ男。
川村かすみ: 門倉女子高の生徒。ボクシングが得意。
関西ノワール: 堀田速人が率いる戦闘集団。
小倉正哉: 王塚組内小倉会会長。人斬りマサヤの異名を持つ。

書誌情報

CUFFS 〜傷だらけの地図〜 (ヤングジャンプコミックス、集英社、全32巻)
* CUFFS 〜傷だらけの街〜 (ニチブンコミックス、日本文芸社、既刊7巻)

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