Caligula -カリギュラ-

概要

『Caligula -カリギュラ-』は、2016年6月23日にフリューからリリースされたPlayStation Vita用のアクションRPGです。このゲームのタイトルは、心理的現象であるカリギュラ効果に由来しています。物語の舞台は、心の闇を抱える人々が共に暮らす仮想世界「メビウス」です。この世界では、彼らの抱える悩みが偶像（アイドル）を通じて映し出されるという構成で進行します。また、音楽面においても、登場するキャラクターたちが手掛けた楽曲が含まれ、これらはVOCALOIDの著名なクリエイターによって制作されています。

2018年には本作のリメイク版である『Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-』がPlayStation 4|PlayStation_4用ソフトとして販売され、同年にはテレビアニメも放送されました。さらに2021年には続編となる『Caligula2 -カリギュラ2-』が同時にリリースされています。

ストーリー

物語は、ボーカルソフトウェア・μ（ミュウ）が自我に目覚めた瞬間から始まります。彼女は、歌を通じて「人々は現実に苦しんでいる」と考え、自己制作した仮想の世界「メビウス」に人々を引き寄せることになります。ここでは人々が現実での記憶を忘れ、全員が等しく高校生活を送り、願望に応じて見た目や性別を変更することも可能です。

しかし、メビウスでの生活に疑念を持つ一部の者たちが「帰宅部」を結成し、現実への帰還を目指します。物語は、主人公がある日の入学式で新入生として現れる卒業生を目撃したことから始まります。また、彼は周囲の人々に現れるノイズに気づき、メビウスからの脱出を決意します。その中で、彼は妖精のようなキャラクター・アリアの手助けを受け、特殊な能力「カタルシスエフェクト」に目覚めます。やがて帰宅部の仲間たちと共に、メビウスからの脱出を試みることになります。

用語解説

メビウス

メビウスは、現実の「宮比市」に似せて構築された仮想空間です。これは未完成品であり、老若男女が永遠の高校生活を送っています。メビウス内で死亡すると、現実世界でも同じ結果となるシステムが組み込まれています。

デジヘッド

メビウス内では住人たちがストレス耐性の低い状態にあり、精神的に不安定になりやすいです。この状態は「デジヘッド」と呼ばれ、彼らは帰宅部メンバーに敵意を示しますが、それはμの歌に魅了されているためとも言える現象です。

カタルシスエフェクト

この能力は、内面を安定化させた結果、具現化した形です。デジヘッドに対する唯一の対抗手段であり、武器や装飾品が付与されることもあります。

アストラルシンドローム

メビウスに引き込まれた人々は、現実では魂が抜けたような状態に陥ります。テレビアニメ版ではこの状態が植物状態として描かれ、治療法は確立されていません。

ゲームシステム

本作はフィールド上で敵や仲間たちと接触し、戦闘が発生します。セーブは特定の地点で行うことが可能で、ストーリーを進めながらキャラクターたちとの関係を深めていくことが求められます。また、特定のトラウマを解消するクエストや、スキルや武器を通じたキャラクターの育成も重要な要素となります。行動選択や戦略的なスキルチョイスが求められ、特に連携や攻撃のタイミングが勝敗に大き影響します。

本作は心の内面を掘り下げるストーリーと、個性的なキャラクターによって魅力あるゲーム体験を提供しています。さらに、アニメや音楽など多面的な展開も評価されており、シリーズ作品としての一貫したテーマを持ちながら多様なストーリーが展開されています。

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