Carrara (ソフトウェア)

Carrara（カラーラ）は、DAZ Productions社が開発・販売している統合型3DCGソフトウェアです。元々はMetaCreations社が開発したRayDreamとInfini-Dという二つの3DCGソフトウェアの後継として登場しました。その後、開発はEovia社に移管されましたが、最終的にDAZ Productions社がEovia社を買収したことで現在の体制となっています。

日本語版はイーフロンティアがローカライズと販売を行っています。

特徴

Carraraの大きな特徴は、他の競合する3DCGソフトウェアと比較して、比較的低価格でありながら、統合型ソフトウェアとして必要な機能を一通り備えている点です。特に、レンダリングの品質と速さは非常に優れており、コストパフォーマンスが高いと評価されています。

また、Mac版とWindows版が単一パッケージで提供されているため、ユーザーはどちらのOSでも自由に利用できます。これにより、OSを変更した場合でも、追加の費用をかけずにソフトウェアを使い続けることができます。

価格

日本語版の最終バージョンであるCarrara 5は2万円台、Carrara 5 Proは4〜5万円台、簡易版のCarrara 3D Basics 2は7千円から1万円程度で販売されていました（2009年5月末時点）。

英語版については、DAZの公式サイトから直接ダウンロード購入することができ、最新のCarrara 8は$249、Carrara 8 Proは$549となっています。DAZのプラチナ会員になると、大幅な割引価格で購入できる特典があります。また、不定期に割引キャンペーンが実施されるため、タイミングによっては非常に安価に入手できる場合があります。

過去には、旧バージョンが雑誌やガイドブックの付録として提供されることもありました。この場合、正規ユーザー登録可能なPro版が書籍代程度の価格で入手でき、その時点の最新バージョンへのアップグレードも可能でした。

日本語版ユーザーは、従来は最新英語版へのアップグレードが認められていましたが、現在はアップグレード対象が1つ前のバージョンに制限されているため、最新の英語版（バージョン8）にアップグレードできる日本語版は存在しません。

機能

Carraraは、3DCGソフトウェアとして必要な機能を網羅的に備えています。特に、地形や環境、風景を作成する機能は非常に便利です。モデリングはポリゴン方式とサーフェイス方式の両方に対応しており、レンダリングも高速です。アニメーション機能も搭載されており、物理シミュレーションなどの高度な機能も利用できます。

利点と欠点

利点

低価格で購入できる。
初心者でも扱いやすい操作性。
OpenGLに対応している。
Poserとの連携がスムーズ。

欠点

バージョン5を最後に日本語版の開発が事実上終了し、最新版は英語版のみの提供となっている。
日本での知名度が低く、日本語のマニュアルや書籍が少ない。
日本語版Webサイトの情報が不足しており、スペック表示に誤りが見られるが修正されていない。
Webサイトのクイックツアーでは基本的なことしか学べない。
アカデミック版が存在しないため、学生にとって他のハイエンドソフトウェアのアカデミック価格と比較すると価格的な魅力に欠ける。
工業製品のような精密なモデリングには不向き。

バージョン履歴

バージョン履歴については、公式情報をご参照ください。

外部リンク

公式サイト (英語版)
公式サイト (日本語版)

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