Catch You Catch Me

Catch You Catch Me

「Catch You Catch Me」は、日本の女性歌手グミ（日向めぐみ）が1998年4月22日にリリースした楽曲です。彼女のデビューシングルとして、アニメ『カードキャプターさくら』のオープニングテーマに起用され、一躍脚光を浴びました。

制作の背景

この楽曲は、『カードキャプターさくら』のエンディングテーマ「Groovy!」を歌う広瀬香美がプロデュースを担当。アレンジャーには本間昭光、パーカッションには三沢またろうといった豪華なメンバーが参加し、楽曲に深みを与えています。

制作にあたっては、事前のデモは存在せず、広瀬香美の弾き語りを日向めぐみがその場で覚え、仮歌をレコーディングするという異例の形式が取られました。当初、広瀬自身が歌唱する予定でしたが、子供番組には声が大人びているという判断から、日向に変更されたというエピソードがあります。

楽曲の特徴

「Catch You Catch Me」は、片想いの恋心をテーマにした歌詞が特徴的です。アニメのオープニング映像では、放送開始当初は木之本藤隆が登場していましたが、後に李小狼に変わるという演出の変化もありました。

テレビサイズバージョンは1分24秒で、歌詞の一部が変更されています。具体的には、1番のサビと2番のサビの最後が入れ替えられています。このバージョンは、サウンドトラックや主題歌コレクションなどのアルバムに収録されています。

カップリング曲「ヒトリジメ」

シングルには、「ヒトリジメ」というカップリング曲も収録されています。この曲は『カードキャプターさくら』の挿入歌として使用され、恋心を抱いてからデートに進展するまでの心境を描いています。「ヒトリジメ」は、g.e.m.名義でリリースされた「c/w you.」、メロキュアで発表された「向日葵」と合わせて、世界観を同一にした三部作とされています。

批評と評価

音楽ライターの川口瑞夫は、本楽曲を「広瀬以外に書けないと思わせる佳曲」と評し、100点満点中92点という高評価を与えています。また、前田久は、広瀬と本間というクレジットを「90年代J-POP文脈最強の布陣」と形容し、楽曲を「弾むようなポップソング」と評価しました。

2019年には、「平成アニソン大賞」においてユーザー投票賞（1989年 - 1999年）に選出され、その人気と影響力を改めて示しました。

ライブパフォーマンス

長らく公の場で歌われる機会がなかった「Catch You Catch Me」ですが、2014年に台湾で行われたイベントで約16年ぶりに生歌で披露されました。国内では、同年12月に日向めぐみのワンマンライブで、生バンド編成でライブ演奏されました。

「ヒトリジメ」も、2016年に開催された日向のワンマンライブで初披露され、リリースから18年越しのライブ初演となりました。

カバーバージョン

「Catch You Catch Me」は、多くのアーティストによってカバーされています。主人公・木之本桜を演じた丹下桜によるカバーをはじめ、石田燿子、中川翔子、Machico、Yun*chi、星井美希などがそれぞれの個性を活かしたカバーを披露しています。また、広瀬香美自身も弾き語りによるセルフカバーを動画で公開しています。

まとめ

「Catch You Catch Me」は、アニメ『カードキャプターさくら』のオープニングテーマとして、多くの人々に愛され続けている楽曲です。広瀬香美の独創的なメロディと、日向めぐみの透明感のある歌声が、聴く人の心にいつまでも残る、色褪せない名曲と言えるでしょう。

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