City Lives

都市に潜む巨大生命体と人間のドラマ『City Lives』

2023年1月18日から2月1日にかけて、フジテレビ「火曜ACTION!」枠で放送された『City Lives』（シティーリブズ）は、全3話からなる新感覚SFモキュメンタリードラマです。 本作は、都市に擬態する世界最大の生物「街」と、その保護官たちの物語を描いています。高度なVFX技術を駆使した映像表現により、視聴者を現実とフィクションの狭間で揺さぶる、唯一無二の世界観が構築されています。

「街」とは？

1912年の南極での初撮影を皮切りに、世界各地で発見されている「街」は、クジラ並みの知能を持ち、人間に酷似した「疑似住民」を従えて生活する謎多き巨大生物です。 本作では、北海道の原野に生息する中規模の「街」E604と、その保護官である高城準（広田亮平）を中心に物語が展開されます。

高城準と「街」E604の触れ合い

高嶋政宏（本人役）がナビゲーターを務めるドキュメンタリー番組『生命のドキュメンタリー　LiVES』を通して、「街」E604と高城の生活が克明に映し出されます。 高城は「街」E604の保護官として日々を過ごしていますが、まだE604に完全に馴染めておらず、度々威嚇を受けている様子が描かれています。撮影クルーは、高城の記憶と想いに触れるという、予想外の出来事を経験することになります。

多彩な登場人物

物語には、高城以外にも魅力的な登場人物が登場します。「街」N507の保護官である辻みさき（片山友希）、E604の疑似住民（橋口勇輝）、そして撮影クルー（小園優、松澤可苑）など、それぞれが「街」との関わりの中で独自のドラマを紡いでいきます。 さらに、本作には、N507に侵入してきた少女も登場し、物語にさらなる複雑さを与えます。

制作の裏側

企画の正式始動から放送開始まで、非常に短い期間で制作された本作。2022年8月末に企画が本格始動し、9月末には脚本の初稿が完成。11月下旬から12月頭にかけて行われた撮影後、わずか3週間という限られた時間の中で、全90カットにも及ぶVFX作業が行われました。 XORの堀江友則氏を中心に、複数のVFXスタジオが協力し、驚異的な映像が実現しました。

受賞歴とその後

本作の原作・脚本・監督を務めた針谷大吾氏と小林洋介氏は、『viewers:1』で「GEMSTONE」第六回「リモートフィルムコンテスト」グランプリ大賞を受賞しています。 その高いクリエイティブ力は本作にも存分に発揮されており、2024年12月14日放送の「世にも奇妙な物語 冬の特別編 (2024年)|世にも奇妙な物語_冬の特別編_(2024年)」では、『City Lives』の新作エピソードが放送され、その高い評価を改めて示しました。

『City Lives』の魅力

『City Lives』は、VFXによる圧倒的な映像美、謎に包まれた巨大生物「街」の生態、そして人間と「街」との繊細な関係性など、多くの魅力が凝縮された作品です。短い放送期間にも関わらず、視聴者の記憶に強く残る、インパクトのあるドラマとなりました。 SF作品、モキュメンタリー、そして人間ドラマの要素が絶妙に融合し、視聴者に深い感動と余韻を残す、見応えのある作品と言えるでしょう。

もう一度検索