Coordinate

T.M.Revolutionのアルバム『coordinate』

『coordinate』（コーディネイト）は、2003年3月26日にリリースされたT.M.Revolutionの6枚目のアルバムです。このアルバムは、前作『progress』から約2年5ヵ月ぶりの作品であり、リリースはアンティノスレコードから行われました。本作は、特にアニメ『機動戦士ガンダムSEED』をテーマにしたコンセプト・アルバムとして知られています。

リリース後の累計売上は10.0万枚を記録し、一時的に大きな注目を集めました。また、このアルバムはT.M.Revolutionがエピックレコードに移籍する前の最後の作品となっています。移籍に伴い、本作はアンティノスレコードから発売された最後のアルバムでもあります。さらに本作からは、ソニー・ミュージックエンタテインメントのインディーズレーベル「東風レコード」を通じてアメリカでのローカライズ発売も始まりました。

アルバム名である『coordinate』は、『ガンダムSEED』に登場する人種概念「コーディネイター」に由来しています。このテーマはアルバム全体に色濃く反映されており、曲の多くにガンダムに関連した要素が組み込まれています。例えば、「ABORT//CLEAR」という曲名は、ガンダムの機体がベースから射出される際に表示される「準備完了」のサインを示唆しているのです。

収録曲の一つである「Out Of Orbit 〜Triple ZERO〜」や「BOARDING」は、いずれも『ガンダムSEED』に登場するフェイズシフト装甲に基づいたバージョンとして収録されています。また、「Meteor -ミーティア-」は、TBS・MBS系のアニメ『機動戦士ガンダムSEED』の挿入歌として多くのファンに親しまれ、これのミュージック・ビデオも制作されました。この曲は続編の『SEED DESTINY』や、そのHDリマスター版、さらには劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でも使用されています。

他にも「Juggling 〜acoustic GTR "turbo" starter〜」というトラックには、西川がアコースティックギターを演奏するイントロが収録されており、聴覚的にも新たな試みがなされています。「INVOKE -インヴォーク- (TV opening version)」は、アニメで使用されたサイズにアレンジされたもので、シングル版とは異なるミキシングが施されています。

さらに、「THUNDERBIRD (version "in the force")」は、前作『The Force』のアルバムmixを再収録したもので、その繋がりを感じさせます。特に注目すべきは、初回生産盤に封入されていた特典のステッカーくじで、抽選で西川貴教との握手会参加権を得られるというものでした。

本作のテーマカラーはオレンジ色で、これは『ガンダムSEED』における登場キャラクター、ミゲル・アイマンとハイネ・ヴェステンフルスの専用機体の色が影響を与えています。

以上のように、アルバム『coordinate』は、T.M.Revolutionの音楽的な成長とアニメ文化との繋がりを感じさせる重要な作品であり、ファンにとっても特別な意味を持つ一枚となっています。このアルバムを通じて、アーティストとしての西川貴教の情熱と戦略が感じられることでしょう。

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