DARK SOULS

DARK SOULS (ダークソウル)とは

『DARK SOULS』（ダークソウル）は、フロム・ソフトウェアが開発したアクションRPGであり、同名のシリーズ作品の最初の作品です。2011年9月22日にPlayStation 3版が発売され、その独特な世界観と高い難易度で多くのプレイヤーを魅了しました。

開発の経緯

2010年の東京ゲームショウで、『Demon's Souls』のスタッフによる新作『PROJECT DARK』として発表されました。後に正式タイトルが『DARK SOULS』に決定。ディレクターの宮崎英高は、タイトルが『Demon's Souls 2』ではない理由について、「Demon's Souls 2を作りたくなかったといえば嘘になる。いろいろあってこの形になった」と述べています。

製品情報

PlayStation 3版の初回限定特典として、紙製のフィールドマップとサウンドトラックが同梱されました。海外では、バンダイナムコエンターテインメントが販売を担当し、Xbox 360版も同時発売。限定版『Dark Souls Collector's Edition』も用意され、ゲームガイド、オリジナルサウンドトラック、ビハインド・ザ・シーンズビデオ、アートブックなどが同梱されました。

2012年8月には、追加要素を加えたWindows版『Prepare To Die Edition』が海外で配信され、同年10月にはPS3/Xbox 360版向けにDLC『Artorias of the Abyss』が配信されました。日本でも『with ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION』としてPC/PS3で発売されました。

2020年5月時点で、シリーズ累計出荷本数は2700万本を突破。2018年5月24日には、調整を加えた『DARK SOULS REMASTERED』がPlayStation 4|PlayStation_4、Xbox One、Microsoft Windows向けに発売されました。Nintendo Switch版は当初同時発売予定でしたが延期され、2018年10月18日に発売。Steamでは『REMASTERED』の配信開始と同時に旧Windows版『Prepare To Die Edition』の配信が終了しました。

2021年11月には、ゴールデンジョイスティックアワードで歴代最高のゲームに選ばれました。

ゲームシステム

『DARK SOULS』のシステムは、前作『Demon's Souls』をベースに、新たなアクション要素を取り入れたものです。特に、その高難易度は健在で、多くのプレイヤーを苦しめました。

フィールドはシームレスに繋がっており、ロード画面なしで自由に移動できます。プレイヤーは各地の篝火で休憩することで、体力回復、エスト瓶の補給、レベルアップ、武器の修理などが行えます。篝火は復活地点となり、死亡時にそこから再スタートできます。

篝火の大きさによって補給できる回復アイテムの数が異なり、「人間性」と呼ばれるパラメータを篝火に捧げることで、回復アイテムの補給数を増やすことができます。

前作『Demon's Souls』では、死亡すると体力が半分のソウル体で攻略する必要がありましたが、『DARK SOULS』ではそのようなペナルティはありません。ただし、死亡すると亡者となり、外見がミイラ化します。亡者状態では、オンライン要素の一部が制限されます。人間性を使用することで、再び生者に戻ることができます。

プレイヤーキャラクターは自由に育成可能で、8つのパラメータを上げることでレベルアップし、武器や魔法の使用に必要な能力を獲得できます。武器だけでなく、防具の強化も可能です。

魔法は回数制に変更され、魔力回復アイテムは廃止されました。呪術師に依頼し、ソウルと引き換えに触媒を強化することで威力を上げられる呪術が追加されました。

オンラインプレイは、他プレイヤーのメッセージ、幻影、血痕などを通じて緩やかに繋がるシステムが特徴です。協力プレイや敵対プレイも可能です。敵対プレイには、告罪されたプレイヤーを対象とした「復讐霊」が追加されました。

ただし、システムや構成は『Demon's Souls』とは大きく異なり、内容は全くの別物です。「一期一会」のオンラインプレイを意図してデザインされているため、フレンド登録された特定のプレイヤーを指定して召喚する機能は実装されていません。

ストーリー

太古の時代、世界は灰色の岩と大樹、霧に覆われた大地であり、不老の古竜たちに支配されていました。ある時、最初の火が起こり、熱・冷、生・死、光・闇が生まれます。闇から生まれた生命は、火から「王のソウル」を見出し、太陽の光の王グウィン、最初の死者ニト、イザリスの魔女、誰も知らぬ小人が現れます。グウィンらは古竜に戦いを挑み、裏切り者の白竜シースの協力で勝利します。グウィンはシースに「王のソウル」と公爵の位を与え、「火の時代」を迎えました。

火の時代では人間が栄えましたが、最初の火が消え始めると、世界は再び霧に覆われ、人々の中に「ダークリング」と呼ばれる印を持つ「不死人」が現れます。不死人は死を繰り返すうちに正気と自我を失い、亡者となるため忌避されます。選ばれた不死人は「ロードラン」に招かれ、王たちへの巡礼を許されるという伝承がありました。

プレイヤーは不死人となり、北の不死院に幽閉されます。アストラの騎士に助けられ脱出した主人公は、デーモンを倒し選ばれた不死人となり、ロードランに招かれます。目覚ましの鐘を鳴らす使命に従い、冒険し、2つの鐘を鳴らします。王の探索者フラムトは、主人公に火継ぎを行い世界を救うことを伝えます。主人公は神々の住む土地「アノール・ロンド」に向かい、グウィンの長女グウィネヴィアから火継ぎに必要な「王の器」を託されます。主人公は王のソウルを持つニト、イザリスの魔女、シース、四人の公王を倒し、「王のソウル」を集め、グウィンを倒して火継ぎの儀式を完了させるか、拒否して「闇の王」となるかを選択します。

世界観

本作の世界観は、中世ヨーロッパ風のダークファンタジーをベースに、「王と騎士のハイファンタジー」「混沌の炎」「死と地の底」の三要素を拡大したものです。ストーリーとは直接関係のない設定が多数存在し、武器やアイテムの解説を通じて世界観が語られます。

評価と影響

『DARK SOULS』は、その高い難易度と独特な世界観で、多くのプレイヤーから高い評価を受けました。また、ゲーム業界に「ソウルライク」という新たなジャンルを確立し、後のゲームに大きな影響を与えました。

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