DEPARTURES (globeの曲)

DEPARTURES（デパーチャーズ）

「DEPARTURES」は、1996年1月1日にglobeからリリースされた4枚目のシングルです。本楽曲は、エイベックスから発売され、当時の音楽シーンにおいて大きな影響を与えました。

制作の背景

制作は、まずピアノを基にオーケストラのバックトラックを構築するところから始まりました。その後、楽器パート別や全体の音を考慮しながら進められました。この楽曲は、JR東日本からの依頼を受けたもので、「若いカップルが新幹線に乗ってスキーに出かける」というシーンをテーマに設計されました。具体的には、「カップルがホームから列車に乗る様子から始まり、雪が降る駅を新幹線が静かに発車する」というストーリーです。

JR東日本の広告代理店やエイベックスも巻き込んだこの企画で、小室哲哉は新たな音楽の形を打ち出すことが求められました。その際、俳優でありモデルの竹野内豊と江角マキコの意外な側面をMARCを通じて調査し、彼らの個性や今後の目指す方向性を掘り下げました。その結果、「15秒の短編映画のサウンドトラック」という新しいアプローチを取り入れ、作品の強調ポイントを「新幹線で旅をする美しくも哀愁漂う若いカップル」とすることが決定しました。

歌詞の特徴とレコーディング

歌詞は小室哲哉が描く恋人に対する想いを表現しており、一緒にいる時と別れた後の思い出を巧みに織り交ぜています。このように、聴く人にさまざまな感情を呼び起こさせる仕上がりとなっています。さらに、KEIKOのレコーディングに際しては、小室自身もスタジオに同席し、1フレーズずつ丁寧にチェックしながら進めました。

楽曲完成後、小室はこの作品が市場で大ヒットするという確信を持っていました。それは、彼が手掛けた「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」と同様の感触によるものでした。

メディアの反響とヒットの記録

「DEPARTURES」は、シングルとして初めてメンバーの写真をジャケットに使用した作品でもあり、特に注目を浴びました。アンバサダーホテルでの撮影は、楽曲のプロモーションにも寄与しました。リリース直後から、主要な歌番組に出演し、その影響で作品の人気は急上昇。結果として、オリコンにおいて自己最高の売上を達成し、229万枚を超えるヒットを記録しました。

CMソングとしての活用

この楽曲は、竹野内豊と江角マキコが出演するJRスキーのCMソングにもなっており、CM用にキーを上げたバージョンも制作されました。また、2015年には「コカ・コーラ」のウィンターキャンペーンソングとして、新たな楽曲の使用が行われました。さらに、2018年には西武鉄道グループのプリンススノーリゾートキャンペーンのテーマ曲として起用され、過去の思い出を反映した内容のCMとして多くの人々の心に響きました。

このように、「DEPARTURES」は、単なる楽曲以上の文化的な象徴を持ち続け、時代を越えて多くの人々に親しまれています。

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